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9.72026

ぶっちゃけ相続ってなに?高校生でも絶対にわかる家族のバトンタッチ 【第2回】

全30回連載

第2回:そもそも「相続」ってなに?(亡くなった人の財産を引き継ぐ仕組み)

こんにちは。不動産コンサルタントの飯島誠です。

毎週月曜日の20時にこのコラムをお届けいたします。本日はその第1回目です。

前回の第1回では、18歳成人を迎える高校生のみなさんにとって、なぜ相続の知識が「人生のお守り」になるのかをお話ししました。

それを踏まえて、今回からはいよいよ具体的な中身に入っていきます。

テーマは「そもそも相続ってなに?」です。

言葉自体はニュースやドラマでよく耳にしますが、その正確な意味や、なぜそんな仕組みが社会にあるのかを深く考えたことがある人は少ないのではないでしょうか。

今回は、相続という仕組みの「本質」と、混同しやすい言葉との違いについて、分かりやすく解き明かしていきます。

「バトンタッチ」としての相続

一言でいうと、相続とは「亡くなった人が持っていたすべてのお金や権利、義務を、残された家族が引き継ぐ仕組み」のことです。

人間は誰しも、いつかは寿命を迎えます。その人が生きてきた証として、働いて手に入れたお金、買ったお家、お気に入りの車など、さまざまな「財産」がこの世に残されます。

しかし、亡くなった人はそれらを持って天国へ行くことはできません。

もし、人が亡くなった瞬間にそれらの財産がすべて「誰のものでもない、早い者勝ち!」になってしまったら、社会は大混乱してしまいますよね。

そこで法律は、「亡くなった人の財産は、いちばん身近な支え合いのコミュニティである『家族(遺族)』が引き継ぎましょう」というルールを作りました。これが相続です。

いわば、人生というリレーのなかで、前の走者から次の走者へと「財産と暮らしのバトン」を渡すバトンタッチのようなものです。

ここで知っておいてほしい専門用語が2つあります。

被相続人(ひそうぞくにん): 亡くなって、財産を「残す」人のこと

相続人(そうぞくにん): 財産を「受け取る」人のこと

「被(ひ)」がつく方が亡くなった人、つかない方が受け取る家族です。

これからの解説で何度も出てくるので、まずはこの2つの呼び方をセットで覚えておいてくださいね。

「相続」と「贈与」は何が違う?

ここで、よくある疑問を紹介します。「お金をあげるなら、生きているうちにもらっても同じじゃないの?」という疑問です。

実は、生きているうちにお金や物をもらうことは、法律では相続ではなく「贈与(ぞうよ)」と呼びます。この2つは、似ているようでまったく違う仕組みです。

いちばんの違いは、「お互いの合意があるかどうか」です。

「贈与」は、生きている人同士が「これあげるね」「ありがとう、もらうよ」と、お互いに納得して成立する契約です。

例えば、みなさんが誕生日に親からお小遣いをもらったり、スマホを買ってもらったりするのは「贈与」の一種です。

一方の「相続」は、被相続人が亡くなった瞬間に、本人の意思とは関係なく法律の力で強制的にスタートします。

あげる側はもうこの世にいないため、「はい、どうぞ」と言うことはできません。残された家族だけで、そのバトンをどう受け止めるかを話し合わなければならないのが、相続の大きな特徴です。

引き継ぐのは「ハッピーなもの」だけじゃない

「大切な人の財産をもらえるなんて、ラッキーじゃん!」と思う人がいるかもしれません。

しかし、ここに相続の最大の注意点があります。

相続で引き継ぐバトンの中身は、現金や家といった「プラスの財産(ハッピーなもの)」だけではありません。

実は、亡くなった人が生前に抱えていた借金や、未払いの税金、お店のローンといった「マイナスの財産(苦しいもの)」も、すべて丸ごと引き継ぐルールになっているのです。

例えば、お父さんが亡くなって、1,000万円の貯金(プラス)が残されていたとします。

しかし、同時にお父さんが仕事のために2,000万円の借金(マイナス)をしていた場合、相続人はその両方を引き継ぐことになります。

差し引きすると、1,000万円の借金を背負うことになってしまうのです。

「そんなの不公平だ! 知らなかった!」では済まされないのが法律の厳しさです。

もちろん、これに対しては「借金があまりにも多いなら、バトンを受け取らない」という特別な辞退のルール(相続放棄)も用意されていますが、それについては今後の回で詳しく解説します。

まずは、「相続は良いものも悪いものも、全部セットで引き継ぐものなんだ」ということを頭に入れておいてください。

まとめ:なぜ相続というルールがあるのか

もし相続という仕組みがなかったら、残された家族は明日からの生活に困ってしまうかもしれません。

住んでいる家が誰のものか分からなくなったり、銀行の口座からお金が引き出せなくなったりするからです。

相続は、亡くなった人の「遺志」や「努力の結晶」を次の世代へつなぎ、残された家族がこれから先も安心して生きていけるように守るための、とても優しい福祉のような仕組みでもあります。

だからこそ、バトンを渡す側も、受け取る側も、正しいルールを知って、お互いを思いやりながらバトンタッチを行う必要があるのです。

次回は、じゃあそのバトンは具体的に「誰がもらえるの?」という疑問に迫ります。

法律でカチッと決まっている第3回「誰が財産をもらえるの?(法律で決まっている『法定相続人』のルール)」をお届けします。どうぞお楽しみに!


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■記事の投稿者 飯島興産有限会社 飯島 誠

私は、予想を裏切るご提案(いい意味で)と、他者(他社)を圧倒するクオリティ(良質)を約束し、あなたにも私にもハッピー(幸せ)を約束し、サプライズ(驚き)パイオニア(先駆者)を目指しています。

1965年神奈川県藤沢市生まれ。亜細亜大学経営学部卒業。(野球部)
東急リバブル株式会社に入社し、不動産売買仲介業務を経て、その後父の経営する飯島興産有限会社にて賃貸管理から相続対策まで不動産に関する資産管理、売買仲介、賃貸管理を行う。
コラムでは不動産関連の法改正、売買、賃貸、資産管理について、実務経験をもとにわかりやすく発信しています。

●資産管理(相続・信託・後見制度)につきましては、こちらをご参照ください。

●ご売却をご検討の方は、こちらをご参照ください。

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