
目次
- 第1幕:六会日大前の悲劇、破られた設計図
- 第2幕:飯島興産の現場検証「2メートルの死線」
- 第3幕:謎解き(専門解説)「売れない、借りられない、直せない」
- 第4幕:解決への道筋「飯島興産、法律の隙間に道を切り拓く」
- 飯島興産からのアドバイス
【第4回】二度と建てられない土地の呪い:私有地を阻む「法律の壁」
第1幕:六会日大前の悲劇、破られた設計図
小田急江ノ島線「六会日大前」駅の西口を出て、昔ながらののどかな風景が残る住宅街。
ある日の午後、飯島興産のオフィスに、1枚のハウスメーカーの設計図を抱えた女性が飛び込んできた。彼女の目には、大粒の涙が浮かんでいる。
女性の名前は山内さん(仮名・39歳)。念願だった「実家の建て替え」を計画していた、藤沢育ちの主婦だ。
「飯島興産さん、信じられません……。私の生まれ育った大好きな実家が、法律上『ゴミ同然の価値しかない』って言われたんです! 古くなったから、ハウスメーカーでお洒落な注文住宅に建て替えようと思って、契約一歩手前まで話が進んでいたんです。それなのに、昨日になって担当者から『大変申し訳ありません。お調べしたところ、この土地には二度と家を建てることができません』って言われて……。自分の土地なのに、家を建て替えちゃいけない法律なんて、日本にあるんですか!?」
山内さんが机に広げた設計図には、彼女が家族と暮らすはずだった理想の間取りが描かれていた。しかし、その設計図は今や、ただの紙屑になろうとしていた。
実家は確かにそこに建っている。現に、山内さんの両親は今もそこで暮らしているのだ。それなのに「二度と建てられない」とは一体どういうことなのか?
まるで狐につままれたような不可解な事件。しかし私たちは、この土地にかけられた「目に見えない呪い」の正体を瞬時に見抜いていた。
「山内さん、本当にショックでしたよね。でも、安心してください。あなたの実家が悪いわけでも、ハウスメーカーが意地悪をしているわけでもありません。これは、日本の建築法律が仕掛けた最大の罠、『再建築不可(さいけんちくふか)』という、不動産のブラックホールなのです。そしてその謎を解く鍵は、実家の前を通っている『細い小道』にあります」
第2幕:飯島興産の現場検証「2メートルの死線」
私たちは山内さんと共に、実家がある現地へと向かった。
亀井野の緑豊かな一角。山内さんの実家へと続くアプローチは、車が1台通れるか通れないかほどの、どこか風情のある細い未舗装の道路だった。
「ほら、普通に歩いて通れるじゃないですか。車だって、軽自動車ならなんとか入れます。何がダメなんですか?」
不満げな山内さんに、私たちはポケットから1本の「メジャー(巻尺)」を取り出して見せた。
「山内さん、この実家の前の『道路の幅』を一緒に測ってみましょう」
メジャーを地面に這わせる。数値は「1.8メートル」を示していた。
「1.8メートル……。これが、ハウスメーカーが手を引いた、すべての元凶です。日本の『建築基準法』という法律には、恐ろしい大原則があります。『家を建てるための土地は、幅4メートル以上の道路に、2メートル以上接していなければならない』。これを専門用語で『接道義務(せつどうぎむ)』と呼びます」
「幅4メートル……? うちの前は2メートルもありません!」
「そうなのです。なぜこんな法律があるかというと、万が一、この奥の家で火事や大地震が起きた時、大型の消防車や救急車が中まで入って来られないと、人命に関わるからです。現代の法律は、安全のために『狭い道の奥には、新しく家を建ててはいけない』と厳しく定めているのです」
「でも、じゃあ、なんで今ここに実家が建っているんですか? 違法建築なんですか?」
「いいえ、実家が建った昭和40年代当時は、まだこの法律の基準が緩かったか、あるいは見逃されていたのです。このように、『昔は合法だったけれど、今の法律の基準には合わなくなってしまった土地』を、私たちは『既存不適格(きぞんふてきかく)』と呼びます。一度壊して更地にしてしまったら、現代の法律が適用されるため、二度と新しい建築許可が下りない土地――すなわち、再建築不可物件の呪いが発動してしまうのです」
第3幕:謎解き(専門解説)「売れない、借りられない、直せない」
オフィスに戻った私たちは、山内さんにこの呪いがもたらすさらなる「恐怖の連鎖」を解説した。
「この再建築不可の呪いは、単に『建て替えができない』だけでは終わりません。山内さん、もしこのまま放置してしまうと、この土地は将来、以下のような恐ろしい事態に陥ります」
1.資産価値が『10分の1』に大暴落:家が建てられない土地は、ただの「使い道のない地面」です。市場価値は通常の土地の10%〜30%程度にまで下がってしまいます。
2.銀行の住宅ローンが絶対に組めない:銀行は、担保価値のない再建築不可物件には1円もお金を貸してくれません。つまり、将来売却しようとしても、現金で一括購入できる特異な買い手しか現れなくなります。
3.リフォーム会社からも断られる:柱を抜くような大規模なリフォーム(リノベーション)をしようとしても、建築確認申請が必要な工事はすべて役所からはねられてしまいます。
「つまり、このままでは、家が老朽化して住めなくなったら終わり。売ることもできず、固定資産税だけを一生払い続ける『お荷物資産』になってしまうのです」
山内さんは、手元にある理想の設計図を握りしめ、ぽろぽろと涙をこぼした。
「そんな……。じゃあ、私の思い出が詰まったこの場所は、もう見捨てるしかないんですか? 法律が相手じゃ、私たち一般人にはどうしようもないですよね……」
第4幕:解決への道筋「飯島興産、法律の隙間に道を切り拓く」
「いいえ、山内さん。諦めるのはまだ早すぎます。この頑固な『法律の壁』に穴を開け、再建築不可の呪いを解くトリックが、実はいくつか存在するのです」
私たちは、山内さんの実家を救うための「3つのプロの解決策」を提示した。
ステップ1:『セットバック(道路後退)』の魔術
もし、向かい側の土地のオーナーや近隣の方々と話し合い、お互いに土地の端を「ほんの数十センチずつ」国や市に寄付して、道路の幅を『4メートル』に広げる合意ができれば、その瞬間に接道義務をクリアできます。
土地は少し狭くなりますが、価値は跳ね上がります。
ステップ2:『隣の土地』を買い取る、または借りる
実家の敷地が、幅4メートル以上の大きな道路に接している「隣の家」の敷地と少しでもくっつけば、接道義務を果たせます。
隣の土地のほんの一部を買い取るか、あるいは長期間借り受ける(等価交換など)の交渉を、私たちが間に入って進めます。
ステップ3:『建築基準法第43条の許可(但し書き)』を狙う
実家の周りに広い空地(公園や広場)がある場合、または安全上問題がないと特定行政庁(藤沢市)が認めた場合、例外的に建築が許可される特殊なルートがあります。
役所の建築指導課と粘り強くネゴシエーションを行います。
「山内さん、隣人との交渉や、役所の奥深い法律の解釈は、ハウスメーカーの営業マンでは荷が重すぎます。だからこそ、藤沢の土地の歴史と、役所とのパイプを持つ私たち飯島興産の出番なのです」
その後、飯島興産のプロデュースにより、山内さんの実家は「隣の地主さんとの境界変更」というウルトラCで見事に接道義務をクリアした。
法務局と役所の書類上で、ついに「再建築不可」の文字が消し去られたのだ。
数年後。
亀井野の細い道の奥に、山内さんが夢にまで見た、お洒落な最新の注文住宅が完成した。
法律は時に、冷酷な壁として私たちの前に立ちはだかる。しかし、地元のプロの知恵と情熱があれば、その壁は未来へ続く「新しい扉」へと変わるのだ。
(第4回・了)
💡 飯島興産からのアドバイス
「親から譲り受けた土地だから、いつでも建て替えられるだろう」
その思い込み、危険です。日本の建築法律は時代とともに厳しくなっており、昔は建てられた場所でも、今は「再建築不可」になっているケースが藤沢市内でも多発しています。
特に、車が入りにくい狭い路地や、旗の形をした土地(旗竿地)にお住まいの方は注意が必要です。
ハウスメーカーに断られて絶望する前に、まずは飯島興産へご相談ください。法律の裏道を見つけ出し、あなたの資産の呪いを解き明かします。
■記事の投稿者 飯島興産有限会社 飯島 誠

私は、予想を裏切るご提案(いい意味で)と、他者(他社)を圧倒するクオリティ(良質)を約束し、あなたにも私にもハッピー(幸せ)を約束し、サプライズ(驚き)のパイオニア(先駆者)を目指しています。
1965年神奈川県藤沢市生まれ。亜細亜大学経営学部卒業。(野球部)
東急リバブル株式会社に入社し、不動産売買仲介業務を経て、その後父の経営する飯島興産有限会社にて賃貸管理から相続対策まで不動産に関する資産管理、売買仲介、賃貸管理を行う。
コラムでは不動産関連の法改正、売買、賃貸、資産管理について、実務経験をもとにわかりやすく発信しています。
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●資産管理(相続・信託・後見制度)につきましては、こちらをご参照ください。
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