■ はじめに
2025年は日本の総人口が減少する中で団塊の世代(1947年~1949年生)が75歳以上の後期高齢者年齢に達する年であり、2025年以降は全国で高齢化率(65歳以上人口の比率)が28%を超えるという予想です。
この高齢化率は、世界中の国のどこも経験したことのない、極めて高い超高齢社会になります。
このように人口構造が超高齢化へと大きく変化することは私たちの暮らし方、働き方など生活のあり様が影響されるとともに住むまちのあり方や地域社会の仕組み人と人のつながりにも大きな影響を与えることになります。
■ 藤沢市の高齢者人口
2023年(1月~12月)における藤沢市の高齢化率(65歳以上人口の比率)は24.52%。
13地区を見ると、高齢化率の高い地区は湘南大庭地区:33.17%、御所見地区:29.11%、片瀬地区:28.34%。
高齢化率の低い地区は、湘南台地区:19.08%、村岡地区:21.30%、明治地区:21.86%、六会地区:22.07%、辻堂地区:22.59%となっています。
【藤沢市13地区】
■ 藤沢市の人口
2024年1月1日時点で、藤沢市の推計人口は44万3827人となり、前年の同時期と比べて5人減少しました。
新型コロナウイルス禍以降、テレワークの普及が郊外シフトを後押しし、湘南エリアは子育て世代を中心に移住の受け皿になっています。
しかし、藤沢市によると、昨年2023年の1年間で、出生数と死亡数の差を示す「自然増減」は1,592人の減少。一方、転入者数と転出者数の差を示す「社会増減」は1,587人の増加。
自然減の落ち込みが社会増を上回ることによって人口が減少しました。
藤沢市の人口は、2012年に横須賀市を抜いて神奈川県内4番目の規模となり、2021年7月1日には市の将来推計人口の見込みよりも4年早く、44万人(44万244人)を突破した状況です。
藤沢は、海や谷戸など自然環境に恵まれている一方、鉄道や道路が縦横に走り、利便性が良く、また災害に強い、住みやすいまちであると言われています。
今年2024年の10月の確定値までにどのような増減がされるかは11月にお伝えいたします。
次のグラフは、5歳~59歳までの過去5年間の藤沢市全体の人口増減率を表したものです。
5年前の同じ年代の差を表すのではなく、5年前の5歳下の年代差引くことにより、その年代の人たちが5年間で何人移動したのかを表しています。
例えば、2018年~2023年の5~9歳の計算は、2018年の0~4歳の人口を2023年5~9歳の人口から差し引いた人口となります。
その計算した数値がマイナスであれば、5年間に流出した人口が多く、反対に計算した数値がプラスであれば、5年間に流入した人口が多いということになります。
藤沢市全体を見ると、20歳~24歳、25歳~29歳の年代は流入人口は増加していますが、年々増加数が減少しています。
また、35歳~39歳の年代が2017年~2022年に比べて若干数減少しています。
過去5年において年々増加しています。直近での20~24歳の世代が減少しているのはコロナ禍により学生が単位取得後、実家に戻る傾向が強いためと思われます。
35~39歳の世代は子育て世代であり、この世代の増加により5~9歳の小学生期の増加が見込まれるため、35~39歳の世代の増改に伴い、5~9歳の小学生期の増加しています。
藤沢市は、35~39歳の世代および40歳~44歳の世代の呼び込みにより5歳~9歳の世代・10歳~14歳の世代の増加が見込まれますので、この世代が大切になると思われます。
■ 藤沢地区・六会地区・湘南台地区の3地区が人口増加
藤沢市内13地区で見た場合、昨年2023年の1年間では「自然増減」と「社会増減」を差し引いた増減数は、湘南台地区・藤沢地区・六会の3地区を除く10地区で減少しています。
人口増加数では、湘南台地区(+707人)、藤沢地区(+195人)、六会地区(+141人)となります。
■ 湘南エリアの人口増加
同じ湘南エリアの茅ケ崎市、平塚市の人口は増加しています。
2024年1月1日時点の推計人口は24万5,728人となり、前年同期比で1,369人増加しました。平塚市の2024年1月1日時点の推計人口は25万8,500人で、前年同期比で851人増となりました。
茅ケ崎市の人口も過去の推計では2020年の約23万9400人をピークに減少が進むとの予測だったが、増加傾向を維持しています。
2024年1月1日時点の神奈川県内自治体の推定人口では、横浜市が375人減少、横須賀市が4,489人減少、川崎市が5,195人増加しています。
新型コロナ禍以降、湘南エリアでは他地域に比べて子育て世代の転入が加速していることが特徴だ。相模湾を望む自然豊かな環境、手ごろな住宅価格、交通アクセスの良さ、商業施設の集積による利便性などが人気の理由と考えられています。
■ まとめ
2024年1月1日時点での推定人口をもとにお伝えしました。
藤沢市、横浜市では人口が減少していますが、人口総数が他市と比べて多く、多少の人口の減少は問題ないはずです。
ただし、自治体の中でも人口が大幅に減少している地区。反対に増加している地区がありますのでどうして減少または増加してるのかを検討し、将来に向けて考えることは必要と思われます。
■ 13地区の区域は以下の通りです。
片瀬地区
片瀬1~5丁目,片瀬海岸1~3丁目,片瀬山1~5丁目,片瀬目白山,江の島1~2丁目
鵠沼地区
南藤沢,鵠沼東,鵠沼海岸1~7丁目,鵠沼松が岡1~5丁目,鵠沼桜が岡1~4丁目,鵠沼藤が谷1~4丁目,本鵠沼1~5丁目,鵠沼花沢町,鵠沼橘1~2丁目,鵠沼石上1~3丁目,片瀬,鵠沼の一部
辻堂地区
辻堂1~6丁目,辻堂元町1~6丁目,辻堂太平台1~2丁目,辻堂東海岸1~4丁目,辻堂西海岸1~3丁目
村岡地区
弥勒寺,弥勒寺1~4丁目,宮前,小塚,高谷,渡内,渡内1~5丁目,柄沢,柄沢1~2丁目,村岡東1~4丁目,川名,川名1~2丁目,並木台1~2丁目
藤沢地区
朝日町,藤沢(南),藤沢1~5丁目,本町1~4丁目,鵠沼の一部,鵠沼神明1~5丁目,西富,西富1~2丁目,大鋸,大鋸1~3丁目,藤が岡1~3丁目
明治地区
辻堂神台1~2丁目,辻堂新町1~4丁目,羽鳥1~5丁目,城南1~5丁目
善行地区
藤沢(北),善行1~7丁目,本藤沢1~7丁目,善行団地,立石1~4丁目,花の木,みその台,善行坂1~2丁目,白旗1~4丁目,大庭の一部,稲荷,稲荷1丁目,亀井野の一部,西俣野の一部,石川の一部
湘南大庭地区
大庭の一部,石川の一部,遠藤の一部
六会地区
亀井野の一部,亀井野1~4丁目,今田の一部,円行の一部,円行1丁目の一部,石川の一部,石川1~4丁目,西俣野の一部,天神町1~3丁目,遠藤の一部
湘南台地区
今田の一部,円行の一部,円行1丁目の一部,円行2丁目,石川の一部,桐原町,湘南台1~7丁目,土棚
遠藤地区
石川5~6丁目,石川の一部,遠藤の一部
長後地区
長後,高倉,下土棚
御所見地区
用田,葛原,菖蒲沢,打戻,獺郷,宮原
■記事の投稿者 飯島興産有限会社 飯島 誠
私は、予想を裏切るご提案(いい意味で)と、他者(他社)を圧倒するクオリティ(良質)を約束し、あなたにも私にもハッピー(幸せ)を約束し、サプライズ(驚き)のパイオニア(先駆者)を目指しています。
1965年神奈川県藤沢市生まれ。亜細亜大学経営学部卒業。(野球部)
東急リバブル株式会社に入社し、不動産売買仲介業務を経て、その後父の経営する飯島興産有限会社にて賃貸管理から相続対策まで不動産に関する資産管理、売買仲介、賃貸管理を行う。
コラムでは不動産関連の法改正、売買、賃貸、資産管理について、実務経験をもとにわかりやすく発信しています。
●資産管理(相続・信託・後見制度)につきましては、こちらをご参照ください。
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