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2.52024

コラム

賃貸物件の「騒音問題」の原因・対処法、を考える

目次

  • ■ はじめに
  • ■ どれくらいの音量が騒音にあたるのか
  •  ー騒音の基準
  • ■ 騒音問題で絶対にしてほしくないこと
  • ■ 貸主は騒音問題を解決する義務がある
  • ■ 騒音の苦情をうけたときの対処法
  •  ー家事・生活の時間帯に気をつける
  •  ー防音対策を施す
  • ■ 建物賃貸借に関する騒音紛争事例
  • ■ ■ まとめ

■ はじめに


賃貸住宅において設備の故障や水漏れとともに、相談が多く寄せられるのが借主(入居者)同士の騒音問題です。

設備の不具合であれば修理や交換で済みますが、騒音問題は問題を解決するまでに時間のかかることもあります。また、騒音問題は放置すると騒音の被害を受けている借主が退去してしまうこともあるため早めの対応が必要となります。

賃貸住宅における騒音問題の主な原因は、以下のとおりです。

洗濯機、掃除機、エアコン室外機などの住宅用機器
浴室や便所の給排水音、扉の開閉音などの住宅用設備
テレビ、ピアノ、ステレオなどの音響機器
人の声や足音、ペットの鳴き声などの生活・行動

しかし、騒音問題の主な原因をあげましたが、これらは気がつかずに迷惑をかけている借主(入居者)がいるのも現状です。

そこで今回は、賃貸住宅において騒音問題には、どのような対応が必要なのか考えてみます。

■ どれくらいの音量が騒音にあたるのか


洗濯機、掃除機などの生活音や浴室、トイレなどの給排水の音など、生活するうえでさまざまな音が発生します。

この発生する音も一定レベルを超えると騒音とされ、そこには基準が設けられています。

騒音の基準

騒音と呼ばれる音の大きさは、環境省によって定められています。一般的な住居地域で騒音とされるのは、昼間は55デシベル、夜間は45デシベルを超える音です。

そして、睡眠に影響を与えないとされるレベル30ベジデルです。

なお、それぞれの音量の感じ方や、音の具体例は以下のとおりです。

騒音値(騒音レベル)や音圧(音の大きさ)はデシベル(db)という単位で示されます。

誰しも一度は聞いたことのある言葉かと思いますが、具体的に「何デシベルがどれくらいの騒音・音の大きさにあたるのか」をご存知の方は少ないのではないかと思います。

下記には一般的な騒音値と騒音発生源及び感じ方の目安を示しています。

※かっこ()内は騒音発生源からの距離

日本騒音調査(ソーチョー)ホームページより掲載

■ 騒音問題で絶対にしてほしくないこと


万一、騒音に悩んだら、冷静に「どこから聞こえているのか」を確認してください。

隣接する部屋から音が発生していると思われても実際には違う箇所から発生している場合もあります。

特に近隣との問題は、対処の仕方を間違えると余計に事態が悪化しますので冷静な対応をとる必要があります。

騒音問題で絶対にしてほしくないことは、

  • 直接苦情を言う
  • 騒音に騒音で対抗する

ということです。

当事者からすれば、すぐに騒音を止めてほしい、と願うばかり相手の事情・理由などお構いなしで話をされる方がいます。これは、相手を怒らせるか、気分を害するだけです。

また、隣接する部屋の騒音に腹を立て壁を叩く方もいます。これは、相手は喧嘩を売っていると勘違いされます

騒音問題が発生したら、まず管理会社へご相談してください。

■ 貸主は騒音問題を解決する義務がある


賃貸住宅の場合、貸主は借主に対し、「使用収益させる義務」があります。

この使用収益させる義務とは、借主(入居者)が通常の生活を営める環境を提供する責任がある、ということです。

特に騒音問題と言うのは、嫌がらされ行為は別として生活するうえ発生する音が原因となっている場合が多く、貸主が借主同士の生活音を互いに断ち切ることは現実的に不可能です。

しかし、騒音問題が発生した場合、その問題を放置してしまうと、「使用収益させる義務」に反する可能性が高くなります

そのため、騒音問題を確認した場合、その原因となっている借主に対して適切な方法で注意を促して解決しなければなりません。

■ 騒音問題の対処法


騒音問題が発生した場合、被害を訴えている借主から内容を確認します。また隣接する借主からも騒音が本当にあるのか、ないのか。また、騒音が発生している場合の詳細を確認する必要があります。

賃貸住宅での確認する内容は、以下のとおりです。

  • いつから騒音として感じているのか
  • どのような音がするのか
  • 音が聞こえる頻度や時間帯
  • 音が聞こえる部屋の位置(上階なのか隣接なのか)

貸主として騒音トラブルに対応する際は、被害を訴えている借主(入居者)が神経質すぎるケースもあるため、先入観を持たずに現状の確認するべきです

被害を訴える入居者やその他の入居者から現状のヒアリングができたところで、より具体的な対策を実施していくことになります。

■ 騒音の苦情をうけたときの対処法


騒音として取られるケースのうち、気がつかずに迷惑をかけている借主(入居者)がいるのも現状です。実際に騒音をだしているいるつもりなど全くなくても、近隣から苦情を受けてしまうこともあります。

その場合は、速やかに対処することを心掛けるべきです。

家事・生活の時間帯に気をつける

夜間・早朝の生活音が原因で苦情を言われた場合は、家事・生活の時間帯に気をつけてみましょう。昼間なら気にならない音量でも、深夜だと騒音に感じることもあります。

防音対策を施す

日常の生活音が響いてクレームになる場合は、防音対策を施しましょう。

足音が原因ならカーペットなどを敷き、洗濯機やテレビなど家電の音が聞こえてしまう場合は壁から離す方法があります。万一、解消しない場合は家電の周りの壁や床に防音・遮音シートを貼ったり、防振マットを敷くことも検討材料の一つです。

近隣から問題を提起された場合、真摯に対応することが一番です。

苦情を言われたときは、対応の仕方によって解決することもあれば、こじれる場合もあります

まずは相手の話を確認し、対処することです。そして管理会社には必ず連絡を入れておくべきです。

■ 建物賃貸借に関する騒音紛争事例


騒音に関する紛争事例もあります。参考のためにご覧ください。

一般財団法人 不動産適正取引推進機構 | RETIO判例検索システム

■ まとめ


賃貸住宅で生活するうえで、さまざまな生活音が生じることは仕方ありません。自分は騒音に気を付けていたつもりでも相手の感じ方などにより思わぬトラブルに巻き込まれることもあります。

まず、近隣の騒音が気になる場合には、まずは管理会社に連絡をしてください。そして反対に、苦情を受けてしまった場合は、できる限り真摯に対応し、管理会社に連絡してください

今後の近隣関係においても管理会社を介して行うことが最適です。

騒音元の借主(入居者)が対応してくれれば収まる場合もあれば、貸主の協力がなければ収まらない場合もあります。

そそのポイントを見抜けるのはやはり経験値の違いです。管理会社を信用して相談してみてください。


■記事の投稿者 飯島興産有限会社 飯島 誠

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