全30回連載

第3回:柱と壁のあいだ。部屋をすっきり見せる「真壁」と「大壁」のマジック
こんにちは!藤沢の不動産屋さんです。
みんなは「和室(畳の部屋)」と「洋室(フローリングの部屋)」を見比べたとき、部屋の雰囲気がガラリと違う理由を考えたことはあるかな?
「畳とフローリングの違いでしょ?」と思うかもしれないけれど、実は大工さんの視点から見ると、「壁と柱の作り方(工法)」が全く違うんだ。
今回は、ハウスメーカーでおうちを建てるときにも絶対に登場する、壁の2大工法「真壁(しんかべ)」と「大壁(おおかべ)」、そして天井の隅っこにある隠れた名脇役について解説するよ!
👘 柱を見せて日本の美を表現する「真壁(しんかべ)」
まずは和室によく使われる伝統的な工法、「真壁(しんかべ)」です。漢字の通り、「真実の柱を見せる壁」と覚えよう。

特徴: 柱を壁の中に隠さず、お部屋の中にそのまま露出させる工法。
工法の豆知識&歴史: 昔の日本の家は、ほとんどがこの真壁でした。なぜなら、第1回でお話しした通り、日本は湿気がとても高い国。柱を壁の中に閉じ込めてしまうと、木が呼吸できずに湿気で腐ってしまう可能性があったんだ。
だから、柱をあえて外に出して空気に触れさせ、木に「呼吸」をさせることで、家を長持ちさせていたんだよ。
真壁はお部屋の中に綺麗な木の柱がズラリと見えるから、視覚的にも「あぁ、木の温もりがあるなぁ」とリラックスできるのが魅力。
ただし、柱が丸見えになるということは、大工さんは「傷がなくて、木目がめちゃくちゃ綺麗な高級な柱(化粧柱)」を選んで、ミリ単位のズレもなく慎重に施工しなければならない。そのため、職人さんの高い技術が必要で、コストも高くなる傾向があります。
👔 現代のスタンダード!柱を隠してすっきり見せる「大壁(おおかべ)」
一方で、みんなの部屋やリビング、学校の教室などの洋室に使われているのが、現代の主流である「大壁(おおかべ)」です。

特徴: 柱の外側に下地となるボードを貼り、その上から壁紙(クロス)を貼って、柱を完全に隠してしまう工法。
工法の豆知識: ハウスメーカーが建てる現代の住宅の9割以上は、この大壁工法です。なぜなら、柱が壁の中に隠れるため、柱の見た目の美しさにこだわる必要がなく、一気に効率よくおうちを建てられるからなんだ。
さらに、壁の中に「断熱材」を隙間なくたっぷり詰め込むことができるため、冬暖かく夏涼しい、今の「高気密・高断熱」の家を作りやすいという大きなメリットもあります。
お部屋の壁が凸凹せずフラットにすっきり仕上がるから、家具を壁にピタッとつけられるのも、現代の暮らしに合っているんだね。
📐 天井の境界線を美しく守る「回り縁(まわりぶち)」
ここで、前回の「巾木(はばき)」に続く、天井側の名脇役を紹介します。
大壁の部屋で、天井と壁がぶつかるコーナー部分を見上げてみて。細い木やプラスチックの枠がぐるりと一周していませんか?これを建築用語で「回り縁(まわりぶち)」と呼びます。

役割: 天井と壁の「隙間」をきれいに隠し、見た目を引き締める。
ハウスメーカーと対等に話すツボ: 前回の巾木と同じで、家は季節の湿気で微妙に動くから、天井と壁の間にもわざと隙間が作られています。そこを隠すのが回り縁です。
最近のスタイリッシュなデザイナーズ住宅では、この回り縁をあえて無くして、天井と壁をスッキリ一直線に見せる「すかし目地」という高級な工法を選ぶ人もいます。
ハウスメーカーと打ち合わせするときに、「ここは回り縁を無しにして、すっきり見せたいです!」と言えたら、完全にプロ顔負けのお施主さんだね。
💡 まとめ:壁の裏側を想像してみよう!
一見するとただの平らな壁に見えても、その裏側には家を支える柱が隠れていたり(大壁)、あるいは大工さんの技の見せ所として堂々と柱が顔を出していたり(真壁)します。
和の伝統と、木の呼吸を大切にするなら「真壁」
現代の省エネ(断熱性)と、すっきりしたデザインを求めるなら「大壁」
どっちが良い悪いではなく、それぞれの工法に納得の「理由」があるんだね。
みんなも今度、モデルハウスや友達の家に行ったら、「ここは真壁だね」「この大壁の断熱材は何を使っているのかな?」なんて、ちょっとプロっぽい視点で部屋を見渡してみてね!
それじゃあ、また次回水曜日の20時にお会いしましょう。次は、いよいよ「木造・鉄骨・RC」という、おうちの『骨組み』のミステリーに突入するよ!
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■記事の投稿者 飯島興産有限会社 飯島 誠

私は、予想を裏切るご提案(いい意味で)と、他者(他社)を圧倒するクオリティ(良質)を約束し、あなたにも私にもハッピー(幸せ)を約束し、サプライズ(驚き)のパイオニア(先駆者)を目指しています。
1965年神奈川県藤沢市生まれ。亜細亜大学経営学部卒業。(野球部)
東急リバブル株式会社に入社し、不動産売買仲介業務を経て、その後父の経営する飯島興産有限会社にて賃貸管理から相続対策まで不動産に関する資産管理、売買仲介、賃貸管理を行う。
コラムでは不動産関連の法改正、売買、賃貸、資産管理について、実務経験をもとにわかりやすく発信しています。

●資産管理(相続・信託・後見制度)につきましては、こちらをご参照ください。
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