全27回連載:全30話
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第4回:どれくらいずつ分けるの?(「法定相続分」という目安の割合)
前回の第3回では、財産を受け取る権利があるメンバー「法定相続人」の決め方について学びました。
配偶者は絶対王者、残りの家族は「子ども > 親 > きょうだい」の順番でランキングが決まっているお話でしたね。
メンバーが決まったら、次に気になるのは「じゃあ、誰がどれだけの量(割合)をもらえるの?」ということです。
実は、法律(民法)では「このメンバーの組み合わせなら、これくらいの割合で分けるのが平等ですよ」という、国が定めた目安の取り分を決めています。
これを専門用語で「法定相続分(ほうていそうぞくぶん)」と呼びます。今回は、この取り分の計算ルールを、ゲームの報酬分けのようにサクッと解説します!
取り分を決める「黄金の計算シート」
法定相続分は、誰がメンバーに入っているかによって、取り分の比率(お母さんと子どもたちで半分こ、など)がカチッと変わります。代表的な3つのパターンを見てみましょう。
パターン①:配偶者 と 子ども が相続人の場合(いちばん多いケース)
お父さんが亡くなって、お母さんと子どもたちが残された場合です。
配偶者(お母さん):2分の1(50%)
残りの2分の1を、子どもたちの人数でさらに「割り算」します。
子どもが2人の場合:それぞれ4分の1(25%)ずつ
つまり、お母さんが半分をもらい、残りの半分を兄弟姉妹で平等に分ける形です。
パターン②:配偶者 と 親 が相続人の場合(子どもがいないケース)
亡くなった人に子どもがおらず、配偶者と、亡くなった人の親(お父さんの実家の両親など)が残された場合です。
配偶者:3分の2
親:3分の1(親が2人いれば、さらに半分ずつ)
子どもがいない場合は、配偶者の取り分が少し多くなります。
パターン③:配偶者 と きょうだい が相続人の場合
子どもがおらず、親もすでに亡くなっていて、配偶者ときょうだいが残された場合です。
配偶者:4分の3
きょうだい:4分の1(複数いれば、その人数で割り算)
配偶者の取り分がガツンと増えて、きょうだいの取り分は少なくなります。
※もし配偶者がいなくて「子どもだけ」の場合は、子どもの人数で均等に割り算(100%を人数分で分ける)となります。
「高校生のあなた」と「生まれたばかりの赤ちゃん」の取り分は同じ?
ここで高校生のみなさんにクイズです。
もし、相続人に「18歳のあなた」と「まだ生まれたばかりの0歳の赤ちゃん(あなたの弟や妹)」がいた場合、年齢が上のあなたのほうが多くもらえるのでしょうか?それとも、これからお金がかかる赤ちゃんのほうが多いのでしょうか?
正解は、「年齢に関係なく、まったく同じ(平等)」です。
法律の世界では、高校生だろうが、赤ちゃんを引き取ったばかりだろうが、社会人としてバリバリ稼いでいようが、「子ども」としての立場は1ミリも変わりません。
一見、不公平に思えるかもしれませんが、「誰がどれだけ頑張ったか、大変か」を考慮し始めると泥沼のケンカになるため、法律はあらかじめ「一律で同じ!」とドライに決めているのです。
ただし、これは「絶対に守らなきゃいけないルール」ではない
ここで、不動産や相続のコンサルタントとして、とても大切なお話をします。
いま紹介した「法定相続分」は、あくまでも国が作った「目安(ガイドライン)」にすぎません。
いちばん大事なのは、「残された家族全員が納得しているかどうか」です。
例えば家族全員が話し合って、「お母さんがこれからの生活で困らないように、全部の財産をお母さんに譲ろう。私たち子どもは1円もいらないよ」と合意したなら、法律の目安を無視して、お母さんが100%受け取っても全く問題ありません。
トラブルになるのは、家族の意見がバラバラで「俺は法律通りの取り分が絶対に欲しい!」「いや、私のほうが多くもらうべきだ!」と揉めたときです。
話し合いがまとまらない時の、最終的な裁判所のジャッジラインとして使われるのが、この法定相続分なのです。
まとめ:目安を知るから、優しい話し合いができる
「どれくらいもらえる権利があるのか」の目安を全員が知っておくことは、お互いの欲をぶつけ合うためではなく、「損をしている人はいないかな?」と家族を思いやるために必要な知識です。
さて、分ける「割合」が分かったところで、次は「じゃあ、具体的に何を分けるの?」という中身のお話です。次回は、第5回「財産って『現金』だけじゃない?(プラスの財産とマイナスの財産)」をお届けします。ここから不動産のお話も本格化していきますよ。お楽しみに!
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■記事の投稿者 飯島興産有限会社 飯島 誠

私は、予想を裏切るご提案(いい意味で)と、他者(他社)を圧倒するクオリティ(良質)を約束し、あなたにも私にもハッピー(幸せ)を約束し、サプライズ(驚き)のパイオニア(先駆者)を目指しています。
1965年神奈川県藤沢市生まれ。亜細亜大学経営学部卒業。(野球部)
東急リバブル株式会社に入社し、不動産売買仲介業務を経て、その後父の経営する飯島興産有限会社にて賃貸管理から相続対策まで不動産に関する資産管理、売買仲介、賃貸管理を行う。
コラムでは不動産関連の法改正、売買、賃貸、資産管理について、実務経験をもとにわかりやすく発信しています。

●資産管理(相続・信託・後見制度)につきましては、こちらをご参照ください。
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