
目次
- ■ はじめに
- ■ 「空き家の3000万円特別控除」とは?
- ■ 損をしないための「主な4つの適用条件」
- ■ 実家を売る際、満たすべき「2つのルート」
- ■ 兄弟姉妹で相続すると、控除額が「最大9000万円」に?
- ■ まとめ
■ はじめに
実家の売却でかかる税金をゼロにできる?知っておくべき特例とは
相続した実家を売却しようと考えたとき、多くの方が不安に思うのが「税金(譲渡所得税)」のことではないでしょうか。
不動産を売却して利益(譲渡所得)が出ると、所得税や住民税が課税されますが、その税率は最高で約40%にものぼります。
しかし、一定の条件を満たして空き家を売却した場合、
売却益から最大3000万円まで控除できる「空き家の発生を抑制するための特例(通称:空き家の3000万円特別控除)」
という大変お得な制度があるのをご存知でしょうか。
この特例を利用できれば、実家を売却した際にかかる税金を「実質ゼロ」にできる可能性があります。
今回は、2026年現在最新の適用条件と、損をしないための注意点をわかりやすく解説します。
■ 「空き家の3000万円特別控除」とは?
通常、マイホーム(居住用財産)を売却するときには3000万円の特別控除がありますが、この特例は「相続によって空き家になった実家」を売却する場合にも適用できるようにしたものです。
例えば、実家を売却して2,000万円の利益(売却価格から、当時の購入費用や売却経費を差し引いたもの)が出た場合、通常であれば約400万円〜800万円の税金がかかります。
しかし、この特例が適用されれば、2,000万円の利益が丸ごと控除されるため、税金は0円になります。
手残りの資金が大きく変わるため、実家の処分を検討するなら必ず活用したい制度です。
■ 損をしないための「主な4つの適用条件」
この特例を受けるためには、いくつかの厳しい条件をクリアする必要があります。特に重要なポイントは以下の4つです。
① 売却した人が「相続人」であること
実家を相続によって取得した人が売却する必要があります。
② 亡くなった親が「一人暮らし」をしていたこと
相続が開始される直前において、親がその実家に1人で暮らしていたことが条件です(※老人ホーム等に入所していた場合も、一定の要件を満たせば対象になります)。
同居している家族がいた場合は対象外となります。
③ 昭和56年(1981年)5月31日以前に建てられた家であること
いわゆる「旧耐震基準」の時代に建てられた一戸建てが対象です。マンションなどの区分所有建物には適用されません。
④ 相続日から「3年を経過する日の属する年の12月31日」までに売却すること
売却には明確な期限があります。親が亡くなった日から数えて、3年目の年末までに売却契約を完了させなければなりません。
■ 実家を売る際、満たすべき「2つのルート」
昭和56年以前の古い建物(旧耐震)をそのまま売る場合、買い手がそのまま住むと耐震性に問題があるため、国は以下のいずれかの方法をとることを求めています。
ルートA:新耐震基準に適合する「リフォーム」をしてから家を売る
ルートB:建物を「解体」して、更地(土地だけ)にしてから売る
現実的には、古い家を多額の費用をかけて耐震リフォームするのは難しいため、多くのケースで「ルートB(解体して更地渡し)」が選ばれています。
※なお、法改正により、売却時には古家付きのままであっても、
「売却した翌年の1月31日までに買い手が解体や耐震リフォームを完了させた場合」
も、特例が認められるようになり、使い勝手が向上しています。
■ 兄弟姉妹で相続すると、控除額が「最大9000万円」に?
この特例の隠れたメリットは、「相続人1人につき3000万円」が控除される点です。
例えば、実家を3人の兄弟姉妹で均等に共同相続(共有名義)し、それを売却した場合、控除枠は 3,000万円 × 3人 = 最大9,000万円まで拡大します。
※ただし、2024年の税制改正以降、相続人が3人以上名義分を合わせて売却する場合、1人あたりの控除限度額は2,000万円に縮小されています。それでも3人で最大6,000万円の控除が可能です。
実家の名義を誰にするかによって税金の総額が大きく変わるため、遺産分割協議を行う前に不動産会社や税理士などの専門家に相談することが非常に重要です。
■ まとめ
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空き家の3000万円特別控除は非常に強力な減税制度ですが、「相続から3年目の年末まで」というタイムリミットがあります。
「まだ大丈夫」と思って放置していると、解体手続きや買い手探しに時間がかかり、気がつけば期限切れで何百万円も損をしてしまうリスクがあります。
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■記事の投稿者 飯島興産有限会社 飯島 誠

私は、予想を裏切るご提案(いい意味で)と、他者(他社)を圧倒するクオリティ(良質)を約束し、あなたにも私にもハッピー(幸せ)を約束し、サプライズ(驚き)のパイオニア(先駆者)を目指しています。
1965年神奈川県藤沢市生まれ。亜細亜大学経営学部卒業。(野球部)
東急リバブル株式会社に入社し、不動産売買仲介業務を経て、その後父の経営する飯島興産有限会社にて賃貸管理から相続対策まで不動産に関する資産管理、売買仲介、賃貸管理を行う。
コラムでは不動産関連の法改正、売買、賃貸、資産管理について、実務経験をもとにわかりやすく発信しています。
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