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10.192026

ぶっちゃけ相続ってなに?高校生でも絶対にわかる家族のバトンタッチ 【第8回】

全30回連載

前回の第7回では、相続トラブルの約7割が、大富豪ではなく「普通の家庭」で起きているという、驚きの現実をお話ししました。

では、なぜ普通の家庭でこれほどまでに話し合いがこじれてしまうのでしょうか。その最大の犯人が、今回のテーマである「実家(不動産)」です。

不動産(土地や建物)は、現金とは違った「ある決定的な特徴」を持っています。

その特徴のせいで、仲の良かったきょうだいたちが綺麗に財産を分け合えなくなってしまうのです。

今回は、なぜ実家の相続がこれほどまでに難しいのか、その理由を分かりやすく解説します。

実家の相続が難しい最大の理由は、不動産が「この世でいちばん分けにくい財産」だからです。

想像してみてください。お父さんが亡くなって、残された財産が「1,000万円の現金」だけだったとします。

相続人は、子どもであるあなたときょうだいの2人です。

この場合はとても簡単です。銀行に行って、500万円ずつぴったり半分に割り算して引き出せば、不満は生まれませんよね。

現金は「きれいに分けられる財産」です。

では、残された財産が「3,000万円の価値がある実家(一戸建て)」だけで、現金はほとんどなかった場合はどうでしょう。

同じように2人で半分(1,500万円ずつ)に分けようとしても、家をノコギリで半分に真っ二つに切って分けるわけにはいきませんよね。

玄関やお風呂をきょうだいで半分ずつ分ける、なんていうことは不可能です。

このように、不動産は「物理的に切り分けることができない財産」なのです。

現金がほとんどなく、実家という大きな不動産だけが残された場合、家族は次の3つの選択肢を迫られますが、どれを選んでも揉める種が潜んでいます。

パターン①:誰か1人が実家に住み、もう1人には何もあげない

「長男であるお兄ちゃんが実家を引き継いで住む。その代わり、次男の弟にはあげる財産がないからゼロ」というケースです。当然、弟からは「不公平だ! 兄貴だけズルい!」と不満が出ます。

パターン②:実家を売ってお金にして、半分に分ける

実家を売却して、手に入ったお金を2人で分ければ、一見きれいに解決しそうです。しかし、「生まれ育った思い出の実家を売りたくない!」「まだ使えるのにもったいない!」と、どちらか1人が売却に猛反対すると、そこで話し合いは完全にストップしてしまいます。

パターン③:じゃあ、2人の「共有名義(きょうだい全員のもの)」にしよう

「売るのも揉めるし、1人のものにするのも不公平だから、とりあえず2人の名義にしよう」と、安易に半分ずつの権利(持ち分)にするケースです。

実は、これこそが将来の最大の地雷(トラブルの原因)になります。家をリフォームするにも、将来売るのにも、2人全員のサインが必要になるため、意見が食い違った瞬間に、その家は誰も触れない「お荷物」になってしまうのです

※この共有の怖さは、別の回で詳しく解説します。

普通の家庭の財産は、そのほとんど(約6割〜7割)が「実家の価値」で占められていることが多く、手元にある現金は少しだけ、という状態になりがちです。

この「財産のバランスの悪さ」こそが、分けづらさを生み、家族を揉めさせる根本的な原因なのです。

もし、3,000万円の実家のほかに、3,000万円の現金があれば、「兄は実家、弟は現金」と綺麗に分けられたはずです。

それができないからこそ、事前の「対策」が必要になります。

高校生のみなさんが今住んでいるそのお家は、将来、親に「もしも」のことがあったとき、家族みんなでどのように分けることになるでしょうか。

不動産は、ただの「資産」ではなく、家族の思い出が詰まった「場所」でもあります。

だからこそ、お金の計算だけでは割り切れない感情が絡み合って難しくなるのです。

さて、分け方の難しさが分かったところで、次に家族の間でよく飛び出すセリフがあります。

それは「私は近くに住んで親の介護をしたんだから、多くもらう権利がある!」という主張です。

次回は第9回:「介護を頑張ったから多くほしい!」は通用する?(寄与分のお話)」をお届けします。法律が定める「頑張りへのご褒美」のリアルなルールに迫ります。

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■記事の投稿者 飯島興産有限会社 飯島 誠

私は、予想を裏切るご提案(いい意味で)と、他者(他社)を圧倒するクオリティ(良質)を約束し、あなたにも私にもハッピー(幸せ)を約束し、サプライズ(驚き)のパイオニア(先駆者)を目指しています。

1965年神奈川県藤沢市生まれ。亜細亜大学経営学部卒業。(野球部)
東急リバブル株式会社に入社し、不動産売買仲介業務を経て、その後父の経営する飯島興産有限会社にて賃貸管理から相続対策まで不動産に関する資産管理、売買仲介、賃貸管理を行う。
コラムでは不動産関連の法改正、売買、賃貸、資産管理について、実務経験をもとにわかりやすく発信しています。

●資産管理(相続・信託・後見制度)につきましては、こちらをご参照ください。

●ご売却をご検討の方は、こちらをご参照ください。

●賃貸をご検討の方は、こちらをご参照ください。

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