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7.82024

コラム

不動産の基礎知識(供託所等に関する説明とは?)

目次

  • ■ はじめに
  • ■ 供託所とは
  • ■ 営業保証金と弁済業務保証金分担金の違い
  • ■ 供託しなければならない理由
  • ■ 弁済を受けられる者 
  • ■ 弁済方法
  • ■ なぜ、説明が必要なのか?
  • ■ 説明する内容
  • ■ まとめ

■ はじめに


不動産を購入・賃借された方は重要事項説明書において「供託所等に関する説明」と言うものを説明されたはずです。

この「供託所等に関する説明」とは、説明を受けているはずなのに「なんだっけ?」と言われる項目のひとつです。

今回は、この「供託所等に関する説明」についてどのようなものなのか、どうして説明が必要なのか、をお伝えさせていただきます。

■ 供託所とは


「供託」という言葉には「金銭・有価証券・物品を差出し、保管してもらうこと」という意味があります。

つまり金銭・有価証券等を保管してもらう場所が供託所となります。

不動産業を始める場合、国土交通大臣もしくは都道府県知事から免許を取得することになります。しかし。免許を取得するだけでは営業することはできません。

宅地建物取引業法では、不動産業者(宅地建物取引業者)が営業を開始する前に、所定の営業保証金を供託するか、または保証協会に加入して弁済業務保証金分担金を納めることが義務付けられています。

営業保証金と弁済業務保証金分担金の違い


営業保証金の金額

主たる事務所(本店)の場合・・・1,000万円

その他の事務所(支店・営業所等)・・・500万円×支店・営業所等の数

不動産業の免許には国土交通大臣免許と都道府県知事免許とがあります。営業保証金の金額は、この国土交通大臣免許と都道府県知事免許に関係なく負担することになります。

例えば、本店と支店(営業所等)を併せて3店舗開設することになると、合計2,000万円が必要となります。

また、支店(営業所等)を1店舗開設するごとに500万円が必要となります。

新たに不動産会社を設立し、利益が出ていない状態にもかかわらず開設するためだけに1,000万円を預けるということは非常に大きな負担となり、不動産業の新規参入を阻んでしまうことになります。

不動産業の新規参入を阻んでしまわないよう営業保証金を供託する代わりに、国土交通大臣が指定した保証協会へ加入するとともに「弁済業務保証金分担金」を納めることにより、営業保証金は免除される仕組みが存在するのです

保証協会は以下の2団体があります。

■ 社団法人全国宅地建物取引業協会連合会系の公益社団法人全国宅地建物取引業保証協会

■ 社団法人全日本不動産協会系の公益社団法人不動産保証協会

全国にある不動産業のうち大半はこの2団体のうち一つに加入して業務を行っています。

弁済業務保証金分担金の金額

主たる事務所(本店)の場合・・・60万円

その他の事務所(支店・営業所等)・・・30万円×支店・営業所等の数

例えば、弁済業務保証金分担金の場合には本店と支店(営業所等)を併せて3店舗開設することにより、合計120万円で開設することが可能となります。

営業保証金は1,000万円を預ける必要が生じ、非常に大きな負担となりますが、弁済業務保証金分担金ではさほど大きな負担とならず不動産業の新規参入ができることになります。

■ 供託しなければならない理由


宅地建物取引業者との取引で、何らかの損害を受けた消費者が、この供託されたお金(営業保証金・弁済業務保証金分担金)の中から損害相当額の弁済請求を受けることができるようになっているからです。

供託所に預ける供託金は、不動産業でトラブルが生じたときに損害を補償するための金銭です。

消費者は宅地建物取引業者との取引で何らかの損害を受けた場合、この供託された営業保証金・弁済業務保証金分担金の中から損害相当額の弁済請求を受けることができるように宅地建物取引業法において供託金の預け入れが義務付けられているのです。

宅地建物取引業法第27条

(営業保証金の還付)

第27条 宅地建物取引業者と宅地建物取引業に関し取引をした者(宅地建物取引業者に該当する者を除く。)は、その取引により生じた債権に関し、宅地建物取引業者が供託した営業保証金について、その債権の弁済を受ける権利を有する。

2 前項の権利の実行に関し必要な事項は、法務省令・国土交通省令で定める。

■ 弁済を受けられる者


営業保証金の還付を受けられるのは以下の対象者となります。

●宅建業者と取引をした者

●宅建業者に取引の媒介・代理を依頼した者

【ご注意】

※上記①・②ともに還付を受ける時点で「取引により生じた債権を有している」ことが条件となり、債権が第三者弁済などにより既に消滅している場合には、営業保証金の還付は受けられません。

 ※当該取引に関連した債権であっても、事業融資・広告料・工事代金・給与等に関しては直接的な宅建業の取引による債権とは見なされないため、還付の対象から除外されます。

※当該取引に関連した宅地建物取引業者が保証協会に加入して弁済業務保証金分担金を納めている場合においても消費者が損害を受けたときに還付されるお金の限度額は、供託金の額と同額となります。(1社あたり1,000万円、支店・営業所がある場合は、1店舗ごとに500万円を加算した額)となります。

■ 弁済方法


不動産の取引で損害が発生した場合は重要事項説明書に記載されている供託所に損害額を請求することになります。

ただし、重要事項説明書に保証協会の名前が記載されている場合は直接供託所へは請求するのではなく、記載されている保証協会に連絡のうえ、損額が発生した状況等を伝えます。

その後、保証協会が仲裁に入り当事者の話し合いが行われることになります。

その結果、事情を確認し、宅地建物取引業者側に責任があると認められた場合、保証協会が認証書を発行することになります

この認証書を添付して供託所に請求を行い、弁済金が支払われることになります。

■ なぜ、説明が必要なのか?


不動産の売買、賃貸借の重要事項説明書の1ページ目に、「宅地建物取引業法第35条および第35条の2の規定にもとづき、以下の不動産の各項目の内容についてご説明いたします。」と必ず明記されています。

この宅地建物取引業法第35条の2の規定と言うのが「供託所等に関する説明」です。

宅地建物取引業法

(供託所等に関する説明)

第35条の2 宅地建物取引業者は、宅地建物取引業者の相手方等(宅地建物取引業者に該当する者を除く。)に対して、当該売買、交換又は貸借の契約が成立するまでの間に、当該宅地建物取引業者が第六十四条の二第一項の規定により指定を受けた一般社団法人の社員でないときは第一号に掲げる事項について、当該宅地建物取引業者が同項の規定により指定を受けた一般社団法人の社員であるときは、第六十四条の八第一項の規定により国土交通大臣の指定する弁済業務開始日前においては第一号及び第二号に掲げる事項について、当該弁済業務開始日以後においては第二号に掲げる事項について説明をするようにしなければならない。

 営業保証金を供託した主たる事務所の最寄りの供託所及びその所在地

 社員である旨、当該一般社団法人の名称、住所及び事務所の所在地並びに第六十四条の七第二項の供託所及びその所在地

■ 説明する内容


宅地建物取引業者は、契約成立前に営業保証金を供託した主たる事務所の最寄りの供託所およびその所在地説明しますが、供託金の金額までは説明する必要ありません。

なお、宅地建物取引業保証協会に加入の場合は、保証協会の名称、住所及び事務所の所在地並びに保証協会が供託している供託所及びその所在地を説明しますが、納付額や供託額までは説明する必要はありません。

■ まとめ


宅地建物取引業者には、営業保証金を供託するか、宅地建物取引業保証協会に加入することが義務づけられています。

これは、消費者等が、宅地建物取引業者の責任により取引上の損害を被った場合に宅地建物取引業者が供託している営業保証金または宅地建物取引業保証協会が供託している保証金を還付することで、消費者等の保護を図ることを目的としています。

また、「供託所等に関する説明」を説明するのは「宅地建物取引業者」という点です。

この供託所等に関する説明は、重要事項の説明に混同しがちですが契約成立前に「供託所等について説明して万一の時に備えて必ず教えなさい。」という規定です。

まとめますと、混同しがちですが重要事項の説明は「宅地建物取引士」が行う義務があります。しかし、供託所等に関する説明というのは、宅地建物取引士が行う必要はなく「宅地建物取引業者」が行うものとなります。


■記事の投稿者 飯島興産有限会社 飯島 誠

私は、予想を裏切るご提案(いい意味で)と、他者(他社)を圧倒するクオリティ(良質)を約束し、あなたにも私にもハッピー(幸せ)を約束し、サプライズ(驚き)パイオニア(先駆者)を目指しています。

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