お問い合わせ・お見積りはこちらから

0466-82-5511

NEWS

11.292024

お知らせ

「媒介」と「仲介」って何が違う

目次

  • ■ はじめ
  • ■ 「媒介」・「仲介」の違い
  • ■ 法的解釈が違う
  • ■ 不動産業界内ではどのような区別をしているのか
  • ■ まとめ

■ はじめに


不動産を売ったり、買ったり、貸したり、借りたりする場合、不動産業者から「媒介」・「仲介」と似たような言葉を聞くことがあるはずです。

「媒介」・「仲介」の違いについて担当者に質問をされたことがある方というのをほとんど目にしません。

今回は、この「媒介」・「仲介」の違いについてご紹介いたします。

■ 「媒介」・「仲介」の違い


日本語として「媒介」は、広辞苑によると、一般媒介契約の媒介とは「双方の間に立って取り持つこと」、一方の「仲介」は「第3者が両当事者の間に立ってその便宜をはかったりまとめたりすること」を指します。

結論として広辞苑によると、「媒介」と「仲介」は、どちらも「双方の間に立って取り持つこと」や「なかだち」という意味であり、同じ意味合いとなるようです。

では、一般的に「媒介」・「仲介」を区別して把握しておく必要はあるのでしょうか。

■ 法的解釈が違う


不動産業者の業務を規定する法律は、宅地建物取引業法となります。

この宅地建物取引業法には、「仲介」という定義がなく、「媒介」と「代理」という2つの用語を使い分けて規定されています。

例えば、馴染みがある言葉として「仲介手数料」というものがあります。

この「仲介手数料」は、宅地建物取引業法には記載がありません。

宅地建物取引業者が受領できる手数料として規定されている言葉は、「報酬」となります。

【宅地建物取引業法】

(報酬)

第四十六条宅地建物取引業者が宅地又は建物の売買、交換又は貸借の代理又は媒介に関して受けることのできる報酬の額は、国土交通大臣の定めるところによる。

国土交通省が定める報酬額にはやはり、「媒介」と言う言葉が使われているのです。

【国土交通省が定める宅地建物取引業者が宅地又は建物の売買等に関して受けることができる報酬の額】

第二 売買又は交換の媒介に関する報酬の額

第三 売買又は交換の代理に関する報酬の額

しかし、一般的に「媒介手数料」と言われる方は少なく、「仲介手数料」と呼ぶ方が圧倒的に多いはずです。

要するに「媒介」と「仲介」には細かい違いはなく、一般的に同じ意味で解釈してもほとんど問題ないということです。

不動産会社に入社したり、宅建士試験を受けたりしない限り、ニュアンスの違いを細かく把握する必要はそれほどないと思われます。

■ 不動産業界内ではどのような区別をしているのか


いままでお伝えしてきたとおり、媒介は、宅地建物取引業法など法的に使われる言葉となります。

一方、仲介は「仲介手数料」の他「仲介業者」に代表されるように、広く一般的に使われる傾向があります。

また、不動産を売り買いする際、その売主や買主が、​取引の仲介を依頼する不動産業者との間で締結する契約のことを媒介契約と言います。

国土交通省は、媒介契約により宅地建物取引業者が、売主や買主から通常受託する業務の範囲について以下のとおり通知を行っています。

【売却の場合】

1 不動産の売却

ⅰ 物件調査(基礎的調査) ⅱ 価格査定 ⅲ 媒介契約の締結と書面の交付 ⅳ 売買の相手方の探索 ⅴ 売買の相手方との交渉 ⅵ 売買契約の締結と書面の交付 ⅶ 決済、引渡し

2 不動産の売却に関連する行為

ⅰ 税務相談 ⅱ 法律相談 ⅲ 不動産鑑定評価 ⅳ 表示に関する登記に関する権利調査等 ⅴ 登記 ⅵ 建物状況調査 ⅶ 住宅性能評価 ⅷ 土壌汚染調査 ⅸ リフォーム相談

これらの業務範囲は、仲介業務として不動産業者がホームページなどで告知している内容と同様なものです。

以上のことから、不動産業界において「媒介」は法律用語としての側面、「仲介」は商業用語としての側面があり、使い分けていると言えます。

これは、収益物件である共同住宅は法律用語、アパートが商業用語という関係のようなものだということです。

■ まとめ


媒介と仲介は、「媒介」は法律用語としての側面、「仲介」は商業用語としての側面があり、使い分けていることがわかりました。

不動産業者が「媒介」・「仲介」と書類ごとに言葉を変えても、「媒介」は法律用語としての側面、「仲介」は商業用語と理解しておけば、余計なことで悩む必要もなくなります。

万一、不明な場合には不動産業者の担当者に確認だけしておけば問題はありません。


■記事の投稿者 飯島興産有限会社 飯島 誠

私は、予想を裏切るご提案(いい意味で)と、他者(他社)を圧倒するクオリティ(良質)を約束し、あなたにも私にもハッピー(幸せ)を約束し、サプライズ(驚き)パイオニア(先駆者)を目指しています。

1965年神奈川県藤沢市生まれ。亜細亜大学経営学部卒業。(野球部)
東急リバブル株式会社に入社し、不動産売買仲介業務を経て、その後父の経営する飯島興産有限会社にて賃貸管理から相続対策まで不動産に関する資産管理、売買仲介、賃貸管理を行う。
コラムでは不動産関連の法改正、売買、賃貸、資産管理について、実務経験をもとにわかりやすく発信しています。

●資産管理(相続・信託・後見制度)につきましては、こちらをご参照ください。

●ご売却をご検討の方は、こちらをご参照ください。

●賃貸をご検討の方は、こちらをご参照ください。

#不動産 #売買 #不動産売買 #賃貸 #豆知識 #雑学 #住生活基本計画における居住面積水準   
#最低居住面積 #家事動線 #衛生動線 #来客動線 #通勤動線 #広さ #面積 #間取り 
#月極駐車場 #法定上の扱い #民法 #借地借家法 #信託 #後見制度 #成年後見 #法定後見 #任意後見 #IT重説 #繁忙期 #媒介 #仲介