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3.32025

不動産の豆知識と雑学「取引態様とはなんだ?」

■ 目次

  • ■ はじめに
  • ■ 取引態様とは
  • ■ 取引態様の種類
  • ■ まとめ

■ はじめに


賃貸や売買の物件を探していると、チラシやインターネット広告等の不動産広告に「取引態様」と記載されています。

この「取引態様」とは、賃貸や売買の広告を掲載している不動産業者の立場を表したものです。

取引態様の中には仲介手数料が必要となる掲載物件や仲介手数料が必要とならない掲載物件がありますので、取引態様の意味を知っておくと掲載物件の選び方も変わってくるはずです。

そこで、今回は「取引態様」についてまとめてみました。

■ 取引態様とは


取引態様とは、不動産広告に必ず記載されている情報であり、「不動産の表示に関する公正競争規約」により、不動産広告には必ず取引態様を記載しなければいけないと定められているほか、宅地建物取引業法第34条も明示をしなければならない、と定められているため、不動産業者にとっては必ず記載しなければならない義務です。

物件をチラシやインターネット広告等に掲載する場合、その物件に対しての不動産業者の立場を表示したものが、取引態様です。

【売買の重要事項説明書】

■ 取引態様の種類


取引態様には、売主・貸主・代理・媒介(仲介)があります。

1.売主(売買)

「売主」と掲載されている不動産広告は、不動産会社が自ら売主となり、不動産広告を掲載しています。

取引態様が売主となっている物件は、仲介物件ではないため、仲介手数料は発生しません。

2.貸主(賃貸)

「貸主」と掲載されている不動産広告は、不動産会社が自ら貸主となり、不動産広告を掲載しております。

※貸主の物件は、仲介物件ではないため、貸主である不動産業者に借主に対する重要事項説明を行う義務がありません。


重要事項説明に類似するような説明が行われない場合には、借主側から積極的に質問をし、疑問点を解消することが望ましいです。

取引態様が貸主となっている物件は、仲介物件ではないため、仲介手数料は発生しません。

3.仲介(媒介)(売買・賃貸)

宅地建物取引業の免許を取得した宅地建物取引業者が売主と買主、または貸主と借主の間に立って契約成立に向けて尽力する行為のことで、「あっせん」とも言われています。

一般的に取引態様の仲介とは法律用語である「媒介」と掲載されている場合が多く、中には「仲介」や「仲介(媒介)」と掲載されています。

また、売買の場合、「専任媒介」や「専属専任媒介」と掲載することも掲載方法として許可されています。

仲介(媒介)と掲載されている売買の場合、宅地建物取引業者と売主との間にて一般媒介契約と専任媒介契約、専属専任媒介契約の3種類のうちどれか一つに契約しています。

一般媒介とは、依頼者が複数の不動産会社に重ねて仲介を依頼できる契約のことです。

専任媒介または専属専任媒介は、依頼者が1社の不動産会社にしか仲介を依頼できない契約となります。

※専任媒介と専属専任媒介との主な違いは、売主が自ら買主を見つけることが許されているのが専任媒介契約であり、売主が自ら買主を見つけることが許されていないのが専属専任媒介契約となります。

4.代理(売買・賃貸)

取引態様が「代理」と掲載されている広告は、不動産業者が売主・貸主の代理人として売却や賃貸しています。

※宅地建物取引業者は、売主の代理人や貸主の代理人として不動産を売却・賃貸することが法律で認められています。

代理と掲載されている物件では、売買より賃貸が多く目にされると思われます。

これは、賃貸の媒介には、専任媒介や専属専任媒介といった仲介を行う制度がないため、代理が専任媒介や専属専任媒介の役割を果たしているのです。

一般的には、賃貸物件を管理している不動産会社が代理となり、入居者を募集しているのです。

代理は代理を依頼した人に仲介手数料が発生します。
一般的に貸主が代理を依頼として不動産業者に依頼いをするため、貸主に仲介手数料が発生することが多く、上限額は、媒介と同様の「家賃の1ヵ月分」(別途消費税)となります。

■ まとめ


取引態様により、宅地建物取引業者の権限と報酬に違いが生じてきます。

掲載をしている不動産業者の立場が分かり、仲介の場合など直接言いづらい内容もワンクッション置けるので交渉がしやすくなるということもあります。

また、取引態様の明示が掲載されていない場合、その不動産業者自体に問題がある場合もあります。

取引態様とは意外と見落しがちな不動産広告の一部です。

よりスムーズで快適な物件選びができるよう取引態様にも目を配りお探しいただければとと思います。

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■記事の投稿者 飯島興産有限会社 飯島 誠

私は、予想を裏切るご提案(いい意味で)と、他者(他社)を圧倒するクオリティ(良質)を約束し、あなたにも私にもハッピー(幸せ)を約束し、サプライズ(驚き)パイオニア(先駆者)を目指しています。

1965年神奈川県藤沢市生まれ。亜細亜大学経営学部卒業。(野球部)
東急リバブル株式会社に入社し、不動産売買仲介業務を経て、その後父の経営する飯島興産有限会社にて賃貸管理から相続対策まで不動産に関する資産管理、売買仲介、賃貸管理を行う。
コラムでは不動産関連の法改正、売買、賃貸、資産管理について、実務経験をもとにわかりやすく発信しています。

●資産管理(相続・信託・後見制度)につきましては、こちらをご参照ください。

●ご売却をご検討の方は、こちらをご参照ください。

●賃貸をご検討の方は、こちらをご参照ください。

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