目次
- ■ はじめに
- ■ 不動産情報ライブラリとは
- ■ 提供されるデータ
- ■ まとめ
■ はじめに
国土交通省が4月1日から運用を始めた「不動産情報ライブラリ」が非常に役立ちます。
対象エリアの地価や公共施設、学区、防災情報などが一つのサイトの地図上でまとめて確認できるため、購入・売却はもちろん貸主様の賃貸経営にも役立ちそうな予感です。
今回は、「不動産情報ライブラリ」とはどのようなものなのか、その概要をまとめてみます。
■ 不動産情報ライブラリとは
不動産情報ライブラリとは、2024年4月1日に国土交通省が公開したウェブサイトです。
不動産の取引価格、地価公示等の価格情報や防災情報、都市計画情報、周辺施設情報等、不動産に関する幅広い情報を提供しています。
今まで国や自治体独自にて公開していた不動産関連の情報を集約したサイトです。
不動産の取引価格や地価公示といった価格情報、防災情報、都市計画情報、周辺施設情報など、不動産に関する情報を無料で閲覧できます。
国土地理院地図もしくはゼンリン地図に情報を重ね合わせて表示されています。スマホでもアクセス可能なため、不動産についての調べ物をする人はもちろん、現在の居住地のハザードマップや将来の人口予想などを確認したい人にとって非常に便利なサイトとなりそうです。
■ 不動産情報ライブラリはこちらからご覧ください。
■ 提供されるデータ
「不動産情報ライブラリ」は、「価格情報」「地形情報」「防災情報」「周辺施設情報」「都市計画情報」「人口情報」のカテゴリーでまとめられた以下のような情報が掲載されています。
主要な提供データ
価格情報
以下の3種類の不動産価格データを提供しています。
①地価公示・地価調査価格
地価公示法に基づき国土交通省が発表している地価公示価格と、都道府県が発表している地価調査価格です。
②不動産取引価格情報
国土交通省が不動産の取引当事者を対象に実施しているアンケート結果に基づく取引価格です。アンケート回答結果をそのまま掲載しているので、データの信頼性については注意が必要です。
③成約価格情報
指定流通機構(レインズ)保有するの不動産取引価格情報を、国土交通省が個別の不動産取引が特定できないよう加工し、消費者向け不動産取引情報サービスであるレインズ・マーケット・インフォメーション(RMI)にて公表している情報です。
地形情報
国土地理院のデータに基づく陰影起伏図等が取得できます。検討対象の土地の起伏や隣接地との高低差を検討する際に有用と考えられます。
防災情報
洪水浸水想定区域、土砂災害警戒区域、津波浸水想定区域、高潮浸水想定区域の防災情報が取得できます。
周辺施設情報
主な公共施設(学校、図書館、医療機関、市区町村役場等)の位置情報を取得できます。公共施設との近接性は不動産価格に強く影響を与えるため、不動産価格分析に有用なデータと考えられます。
都市計画情報
都市計画法に基づく都市計画(用途地域、高度利用地区、防火・準防火地域、地区計画等)の情報を取得できます。都市計画によって、建物の用途や建築可能な建物の容積等が左右されるため、不動産の価格決定に極めて強い影響を与える情報です。
人口情報
メッシュ毎の人口や将来推計人口のデータを取得できます。対象地の将来的な盛衰を予測・検討するにあたって有用な情報といえます。
■ まとめ
「ライブラリ」の利用にあたっては、特別なソフトを必要とせず、スマートフォンやタブレットからの閲覧にも対応しています。
これまで個別に調べるしかなかった取引価格情報と成約価格情報がまとめて確認できることで、エリアの相場をぐんと把賃しやすくなります。
これから不動産の売却・購入のための参考として、または賃貸経営において賃料を設定や見直しに役立つのではないでしょうか。一度は確認してみる価値あります。
■記事の投稿者 飯島興産有限会社 飯島 誠
私は、予想を裏切るご提案(いい意味で)と、他者(他社)を圧倒するクオリティ(良質)を約束し、あなたにも私にもハッピー(幸せ)を約束し、サプライズ(驚き)のパイオニア(先駆者)を目指しています。
1965年神奈川県藤沢市生まれ。亜細亜大学経営学部卒業。(野球部)
東急リバブル株式会社に入社し、不動産売買仲介業務を経て、その後父の経営する飯島興産有限会社にて賃貸管理から相続対策まで不動産に関する資産管理、売買仲介、賃貸管理を行う。
コラムでは不動産関連の法改正、売買、賃貸、資産管理について、実務経験をもとにわかりやすく発信しています。
●資産管理(相続・信託・後見制度)につきましては、こちらをご参照ください。
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