賃貸市場の繁忙期(1月から3月)も終わりを告げ、新たに入居される方が次々とお引越しされる時期となりました。
オーナーにとって毎年1月から3月の賃貸市場の繁忙期にどれだけの入居者を確保できるかは、その後1年の賃貸経営を左右します。
繁忙期に決まらない部屋は、1年もの間、空室になる可能性があるからです。
現在、当社の最寄駅である「六会日大前」から徒歩20分圏内でポータルサイトを検索しますと、2600件ほどの募集物件が表示されます。
中にはいくつかの不動産客付け会社に依頼しているオーナーもいるため、2600件をそのまま鵜呑みにはできませんが、それなりの空部屋があると考えるのが妥当です。
空部屋が増加していることについて、2013年に遡りますが、「住宅・土地統計調査」(総務省統計局)の発表で空部屋が800万戸を超えたということで世間を賑わせたのをきっかけに、2018年の「住宅・土地統計調査」では848万戸に達しています。
このように伝えると、「藤沢市は人口増えているのでしょう。」「藤沢市は住宅建築が多いのでは。」「空部屋が少ないといわれるけど」と不思議に思う人は多いのではないでしょうか。
そこで押さえておきたいのは、空部屋の実態です。
2018年の「住宅・土地統計調査」から見ると、神奈川県の空家率は、10.8%、藤沢市の空家率は、13.0%と全国的に見て空家率が低いと発表されています。
ただし、この空部屋の数が問題です。
藤沢市の空部屋は、賃貸用・売却用等を含めて23,750戸であり、賃貸用に限っては、22,410戸となっており、大半の割合を賃貸用が占めているのです。
空部屋となっている賃貸住宅には、オーナーが経営を諦めているケースであまり賃貸経営に力を入れていないケースと、オーナーがどうしてよいかわからず、打つ手がなくて結果的に放置しているケースです。
賃貸需要のないエリアの賃貸住宅であれば別ですが、賃貸需要が見込める地域で空部屋を見るたびに勿体ないと思うのです。
先程お伝えしたように、「藤沢市は人口増えているのでしょう。」「藤沢市は住宅建築が多いのでは。」「空部屋が少ないといわれるけど」と思われるのは当然であり、事実です。
しかしながら、オーナーが経営を諦めているケースやどうしてよいかわからず、打つ手がなくて結果的に放置しているオーナーが多いのです。
この時期をチャンスと捉えて空き家も宝物となる可能性があります。
特にターゲット層を絞り、その方にアプローチできる賃貸物件にかえることができれば、必然に空部屋は解消できるはずです。
賃貸市場の繁忙期(1月から3月)も終わりを告げる時期となりましたが、4月以降に賃貸住宅を探される方がゼロになるわけではありません。
繁忙期に入居者を確保できなかったオーナーも悲観せず、10年後、その後にも残せる賃貸住宅を今一度お考えいただいたほうがよいと思います。
■記事の投稿者
飯島興産有限会社 飯島 誠
私は、予想を裏切るご提案(いい意味で)と、他者(他社)を圧倒するクオリティ(良質)を約束し、あなたにも私にもハッピー(幸せ)を約束し、サプライズ(驚き)のパイオニア(先駆者)を目指しています。
1965年神奈川県藤沢市生まれ。亜細亜大学経営学部卒業。(野球部)
東急リバブル株式会社に入社し、不動産売買仲介業務を経て、その後父の経営する飯島興産有限会社にて賃貸管理から相続対策まで不動産に関する資産管理、売買仲介、賃貸管理を行う。
コラムでは不動産関連の法改正、売買、賃貸、資産管理について、実務経験をもとにわかりやすく発信しています。
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