全30回連載

【第4回】銀行はあなたの何を見ている?サラリーマンの「属性」という最大の武器
こんにちは。不動産コンサルタントの飯島誠です。
前回は、アパート投資における「借金(レバレッジ)」の表と裏の顔についてお話ししました。
他社の勉強会に参加している方から、よくこんな言葉を聞きます。
「〇〇さん、大手の地方銀行が融資(ローン)を承認してくれたんですよ!プロの銀行が厳しく審査してオッケーを出した物件なんだから、絶対に安全ですよね?」
これ、コンサルタントの私からすると、背筋が凍るほど恐ろしい勘違いです。
結論から言います。「銀行が貸してくれること」と「その物件で儲かること」は、全くの別物です。
■ 銀行は「アパート」を信用して貸しているわけではない
高校生の皆さんが、友達に1,000円貸すとき、何を基準に決めますか?
「その友達が、ちゃんとお小遣いやバイト代を持っていて、返してくれるかどうか」ですよね。
友達が「この1,000円でめちゃくちゃレアなカードを買うから絶対増える!」と言い張っても、そんな怪しい計画は信用しないはずです。
銀行もまったく同じです。
銀行が数千万円を貸すとき、一番信用しているのは、実はアパートの収益力ではありません。
あなたという「サラリーマンの毎月の安定したお給料」です。
不動産業界では、あなたの勤務先、年収、勤続年数などのステータスをまとめて「属性(ぞくせい)」と呼びます。
銀行の審査の本音はこうです。
「このアパートの計画はちょっと怪しいな。でも、この買い手は一流企業に勤めていて年収が800万円もある。
もしアパートが空室だらけになって赤字になっても、この人の給料から毎月ローンをむしり取ればいいから、お金を貸しても損はしないな」
■ 「人質」にされているのは、あなたの毎月の給料
つまり、銀行は物件の安全性を保証してくれているわけではありません。
あなた自身の「給料」を人質(担保)にして、お金を貸しているだけなのです。
他社の勉強会で勧められるままに、「銀行が味方してくれた!」と喜んで契約したサラリーマン大家さんの末路はどうなるでしょうか。
アパートが空室だらけになり、家賃が入ってこなくなっても、銀行への返済日は毎月容赦なくやってきます。
結果として、せっかく一生懸命働いて稼いだサラリーマンの給料から、毎月5万、10万とアパートの赤字を穴埋め(持ち出し)することになります。
何のために働いているのか分からなくなってしまいますよね。
■ 自分の「武器」の価値を安売りするな
サラリーマンの「毎月確実に給料が入ってくる」という社会的信用(属性)は、実は日本において最強の武器です。
普通の個人事業主や、起業したての社長では、どれだけ儲かっていても銀行は簡単に何千万円も貸してくれません。
サラリーマンだからこそ持っているこの「最強の武器」を、他社の業者が作ったテキトーなシミュレーションシートのために、ホイホイと差し出してはいけません。
銀行は、あなたの味方でもなければ、物件の鑑定士でもありません。
どこまでも「絶対に損をしたくないビジネスの相手」です。
「銀行が貸してくれるから」という受け身の姿勢を今日で捨てましょう。
「自分の最強の武器を使って、本当に利益が出る物件をこちらから選んでやる」という、社長としてのプライドを持って数字を分析していく必要があるのです。
次回の予告
次回は【第5回】業者のExcelを信じるな。なぜ自分で電卓を叩くべきなのかをお届けします。
他社のセミナーで渡される、10ページ以上ある綺麗なシミュレーションシート。あの数字がなぜ「ファンタジー」なのか、その裏側を暴きます。お楽しみに!
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■記事の投稿者 飯島興産有限会社 飯島 誠

私は、予想を裏切るご提案(いい意味で)と、他者(他社)を圧倒するクオリティ(良質)を約束し、あなたにも私にもハッピー(幸せ)を約束し、サプライズ(驚き)のパイオニア(先駆者)を目指しています。
1965年神奈川県藤沢市生まれ。亜細亜大学経営学部卒業。(野球部)
東急リバブル株式会社に入社し、不動産売買仲介業務を経て、その後父の経営する飯島興産有限会社にて賃貸管理から相続対策まで不動産に関する資産管理、売買仲介、賃貸管理を行う。
コラムでは不動産関連の法改正、売買、賃貸、資産管理について、実務経験をもとにわかりやすく発信しています。

●資産管理(相続・信託・後見制度)につきましては、こちらをご参照ください。
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