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5.112026

相続における相続人の「避けるべき」、「やってはいけない」、「気をつけるべき」行動、を考える

目次

  • ■ はじめに
  • ■ 相続人が避けるべき行動
  • ■ 相続人間で「やってはいけない行動」
  • ■ 相続発生後気をつけるべ行動
  • ■ そのほか「相続人間で揉める」原因
  • ■ まとめ

■ はじめに


相続が発生した場合、相続人は相続税がいくらかかるのか、どこに相談すればよいのか、相続人同士でもめないのか、など様々な悩みが生じるものです。

悩みのうち、相続人同士で揉めないのか、という相談も少なくありません。

揉めない相続であっても間違った対応や身勝手な対応をすることにより円満で解決するはずだった相続が、争族に変わってしまうこともあります。

相続人同士協力できない状況となってしまった場合、相続税を収めるための売却用地の売却ができなくなったり、予期せぬ税金がかかったりしてしまうなど、深刻なトラブルや経済的負担につながる場合もあります。

そこで、今回は、「相続人が避けるべき行動」、「やってはいけない行動」、「相続発生後気をつけるべき点」の3点に絞って考えてみます。

■ 相続人が避けるべき行動


1.財産管理でやってはいけないこと

①預金の引き出し・使用

預金口座の凍結前であっても亡くなられた方の銀行口座から勝手にお金を引き出す行為は、他の相続人とのトラブルの元となります。

②不動産・車の勝手な売却

遺産分割協議を行う前に売却してしまうと、相続人とのトラブルに発展し、相続の手続きが進まなくなります。

③借金の放置

亡くなられた方に借金がある場合、3か月以内に相続放棄の手続きをしないと、プラスの財産だけでなく借金も引き継ぐことになります。

④相続財産の隠匿

亡くなられた方の財産を隠すと相続権を失う可能性があります。

2.手続き・法的側面でやってはいけないこと

①遺言書の勝手な開封

見つけた遺言書は、必ず家庭裁判所で「検認」手続きを受ける必要があります。勝手に開封すると5万円以下の過料に処される可能性があります。

②相続登記(名義変更)の放置

2024年4月より、相続登記が義務化されました。正当な理由なく放置すると10万円以下の過料の対象となります。

③一部の相続人だけで決める

遺産分割協議は、相続人全員で行う必要があります。一人でも欠けると無効です。

3.相続における注意が必要な期限

①相続放棄または限定承認の選択。

3か月以内

②準確定申告(亡くなった人の所得税申告)

4か月以内

③相続税の申告・納税。

10か月以内

■ 相続人間で「やってはいけない行動」


1.相続人以外の口出し(配偶者など)

相続の手続きや話し合いは、法律上の権利を持つ「相続人本人」のみで行うのが原則です。

理由

義理の家族が「うちはこうすべきだ」「もっともらえるはずだ」と主張すると、もともと仲の良かった兄弟姉妹の間にも不信感が生まれ、感情的な対立に発展しやすくなるためです。

対策

配偶者はあくまで「本人のサポート」に徹し、話し合いの場には同席しない、あるいは同席しても発言を控えるのが賢明です。

2.特定の相続人による「情報の独占」

同居していた相続人などが、通帳や財産目録を隠したり、開示を拒んだりすることです。

理由

他の相続人から「財産を使い込んでいるのではないか?」と疑われ、最悪の場合は訴訟(不当利得返還請求など)に発展します。

対策

透明性を確保するため、預金残高証明書などを全員が確認できる形で共有することが重要です。

3.「感情的な決めつけ」や「過去の持ち出し」

「長男だから多くもらうのが当たり前」「お前は生前これだけ買ってもらった」といった主張を押し通そうとすることです。

現在の法律では「法定相続分」という平等な基準が重視されます。古い慣習や過去の恩讐を持ち出すと、話し合いが平行線になります。

4.全員の合意なしに勝手に進める

「どうせ反対しないだろう」と勝手に遺産分割協議書を作ったり、合意前に財産を動かしたりすることです。

一人でも納得していない相続人がいれば、その協議は法的に無効になります。

※法定相続分で登記をする

法律的にいうと、確かに「法定相続分での登記」は、他の相続人の同意は不要のまま、相続人のうちの一人が勝手に行うことができます。

しかし、自分一人が登記申請を行った場合、トラブルとなる確率は高くなります。

「勝手に法定持分で登記」が揉める理由

法定相続分(例:兄弟2人で1/2ずつ)で登記することは可能です。しかし、以下のリスクがあります。

「宣戦布告」と受け取られる

他の相続人と話し合う前に勝手に登記を済ませると、「自分の取り分を強引に確保した」、「隠れて勝手にやった」、「悪知恵を吹き込んでいるものがいるのか」という不信感を植え付けます。

不動産が「共有」になり、同意なくして何もできなくなる

法定持分での登記は、その不動産が相続人全員の「共有名義」になることを意味します。共有名義の不動産は、全員の同意がないと売却も建て替えもできません。

登記の変更は大変

後から話し合いがつき、「やっぱり一人の名義にしよう」となった場合、登記をやり直す手間と余計な税金(登録免許税など)がかかってしまいます。

結論

差し押さえを逃れるなどの特殊な事情がない限り、遺産分割協議が決まる前に勝手に登記をするのは避けるべきです。

5.連絡を無視する・話し合いに応じない

面倒だから、あるいは仲が悪いからといって連絡を絶つ行為です。

話し合いが進まないと「遺産分割調停」に持ち込まれ、裁判所の手続きによって強制的に進められることになります。時間も費用も余計にかかってしまいます。

6.四十九日前の遺産分割協議の話を切り出す

結論から言うと、法律的には問題ありません。しかし、感情面と手続き面で以下の点に注意が必要です。

法律・手続き上の扱い

亡くなった時点から相続は発生しているため、遺産物協議を行っても有効です。

感情面のデメリット

親族の中に「まだ忌明けもしていないのに、お金の話なんて不謹慎だ」と考える人がいると、それだけで「欲張りな人」というレッテルを貼られ、その後の交渉が不利になるリスクとなります。

実務上のデメリット

四十九日前だと、まだ「財産の全貌(隠れた借金や正確な預金額)」が判明していないことが多いため、その後財産が発見されると遺産分割の協議のやり直しが必要となります。

■ 相続発生後気をつけるべき行動


1.「葬儀費用の領収書」をすべて保管する

相続人が立て替えた葬儀費用や法要の費用は、遺産から差し引くことができます。これが不明確だと、後で「勝手に遺産から出した」と言いがかりをつけられる原因になります。

2.勝手な「約束」をしない

配偶者が横から「うちはこれだけもらうから」と言ってきても、その場で「いいよ」と答えたり、曖昧に頷いたりしてはいけません。「みんな(他の相続人)の意見も聞かないといけないから、今は決められない」と一貫して回答を保留してください。

3.やり取りを記録に残す

電話や対面だと、後で「言った・言わない」になります。重要なことはメールやLINEなど、後から読み返せる形で残してください。

■ そのほか「相続人間で揉める」原因


配偶者の口出し以外にも、以下のようなケースで火種が生まれます。

① 生前贈与の有無(特別受益)

「兄さんは家を買うときに頭金を出してもらった」「妹だけ私立大学の学費を出してもらった」など、生前に特定の人が受けた利益を考慮するかどうかで揉めます。

② 介護や看護の貢献度(寄与分)

「自分だけが親の介護をしてきたのだから、その分多くもらう権利がある(寄与分)」という主張です。しかし、介護の苦労は金銭換算が難しく、他の兄弟が「それは親族として当然の義務だ」と突っぱねると激しい対立になります。

③ 評価額のズレ(特に不動産)

「実家を継ぐなら、その分のお金を他の兄弟に払え(代償分割)」となった場合、その実家を「いくらで見積もるか」で揉める要素を作ります。

払う側は、なるべく安く評価したい、一方、もらう側は、時価で高く評価してほしい

④ 使途不明金(使い込みの疑い)

亡くなる直前に、亡くなった人の口座からまとまった現金が引き出されているケースです。
「葬儀代に使った」と言っても領収書がなかったり、自分のために使った疑いがある場合、親族間の信頼関係は一気に崩壊します。

⑤ 遺品整理の勝手な実行

「高価な形見を勝手に持っていった」「思い出の品を相談なく捨てた」といった感情的な問題です。資産価値が低くても、思い入れがある品を巡って感情が爆発することが多々あります。

■ まとめ


「出しゃばりそうな配偶者」がいる場合、特に気をつけるべきは「透明性」です。

「勝手なことは一切しない」と明言し、自分も守る。

預金通帳のコピーや固定資産税評価額など、全ての数字を開示する。

話し合いにはメモ(議事録)を取り、後で「言った・言わない」にならないように共有する。

もし「これは自分たちだけでは収まらないな」と感じたら、早めに「家庭裁判所の遺産分割調停」や「専門家への相談」を検討してください。

第三者が介入することで、配偶者などの「外野」を法的に排除した話し合いが可能になります。


■記事の投稿者 飯島興産有限会社 飯島 誠

私は、予想を裏切るご提案(いい意味で)と、他者(他社)を圧倒するクオリティ(良質)を約束し、あなたにも私にもハッピー(幸せ)を約束し、サプライズ(驚き)パイオニア(先駆者)を目指しています。

1965年神奈川県藤沢市生まれ。亜細亜大学経営学部卒業。(野球部)
東急リバブル株式会社に入社し、不動産売買仲介業務を経て、その後父の経営する飯島興産有限会社にて賃貸管理から相続対策まで不動産に関する資産管理、売買仲介、賃貸管理を行う。
コラムでは不動産関連の法改正、売買、賃貸、資産管理について、実務経験をもとにわかりやすく発信しています。

●資産管理(相続・信託・後見制度)につきましては、こちらをご参照ください。

●ご売却をご検討の方は、こちらをご参照ください。

●賃貸をご検討の方は、こちらをご参照ください。

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