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1.202025

2024年の人口動態から見る藤沢市

■ はじめに


2025年は日本の総人口が減少する中で団塊の世代(1947年~1949年生)が75歳以上の後期高齢者年齢に達する年であり、2025年以降は全国で高齢化率(65歳以上人口の比率)が28%を超えるという予想です。

この高齢化率は、世界中の国のどこも経験したことのない、極めて高い超高齢社会になります。

このように人口構造が超高齢化へと大きく変化することは私たちの暮らし方、働き方など生活のあり様が影響されるとともに住むまちのあり方や地域社会の仕組み人と人のつながりにも大きな影響を与えることになります。

■ 藤沢市の高齢者人口


2025年(1月)における藤沢市の高齢化率(65歳以上人口の比率)は24.68%。13地区を見ると、高齢化率の高い地区は湘南大庭地区:33.46%、片瀬地区:28.65%、御所見地区:28.63%となっています。

高齢化率の低い地区は、湘南台地区:19.4%、村岡地区:21.42%、六会地区:22.1%、明治地区:22.21%、藤沢地区:23.07%となっています。

【藤沢市13地区】

【藤沢市高齢者人口】

■ 藤沢市の人口


2025年1月1日時点で、藤沢市の推計人口は44万3,696人となり、前年の同時期と比べて131人減少しました。

しかし、藤沢市によると、昨年2024年の1年間で、出生数と死亡数の差を示す「自然増減」は1,957人(2023年:1,592人)の減少。一方、転入者数と転出者数の差を示す「社会増減」は1,826人(2023年:1,587人)の増加であり、自然減の落ち込みが社会増を上回ることによって人口が減少しました。

藤沢は、海や谷戸など自然環境に恵まれている一方、鉄道や道路が縦横に走り、利便性が良く、また災害に強い、住みやすいまちであると言われています。

次のグラフは、5歳~59歳までの過去5年間の藤沢市全体の人口増減率を表したものです。

5年前の同じ年代の差を表すのではなく、5年前の5歳下の年代差引くことにより、その年代の人たちが5年間で何人移動したのかを表しておりいます。

この増減率によりその地域のどの年代がより多く流入しているかがわかり、どのような部分が気にいられているのかなど具体的に調べることも可能です。

例えば、2019年~2024年の5~9歳の計算は、2019年の0~4歳の人口を2024年5~9歳の人口から差し引いた人口となります。

その計算した数値がマイナスであれば、5年間に流出した人口が多く、反対に計算した数値がプラスであれば、5年間に流入した人口が多いということになります。

藤沢市全体を見ると、各年代において流入人口は増加はしているものの、年々増加数が減少しています。

コロナ禍では、リモートワークの普及、転勤の停止。住みよさの影響を受け、藤沢市では人口が増加してしました。

コロナ禍が終息した2024年においてリモートの解除、転勤の増加などの影響によるものと思われます。

どの地域の繁栄にも大切ですが、子育て世代である30~34歳、35歳~39歳、40歳~44歳の増加により5~9歳、10歳~14歳の小学生期の増加が大切となります。

藤沢市でも例外ではなく、この世代が求めるもの大切になると思われます。

■ 藤沢地区・遠藤地区・六会地区・湘南台地区の4地区が人口増加


藤沢市内13地区で見た場合、昨年2024年の1年間では「自然増減」と「社会増減」を差し引いた増減数は、藤沢地区・遠藤地区・六会地区・湘南台地区の4地区を除く9地区で減少しています。

人口増加数では、藤沢地区(+588人)、遠藤地区(+168人)、六会地区(+99人)・湘南台地区
+95人となります。

以上のとおり、人口増加数は、藤沢地区(+588人)、遠藤地区(+168人)、六会地区(+99人)・湘南台地区+95人であり、その他の地区がマイナスとなります。

では、そのマイナスの地区が住みにくい地区なのか、と問われた場合、「それは違います。」となります。

たとえば、鵠沼地区。上記「藤沢市の13地区別人口動態」では、増減数ー86人ですが、「鵠沼地区年齢別人口の推移(過去5年間)」を作成しますと、以下のとおり、20歳~24歳世代はマイナスとなりますが、その他の世代では順調に推移しています。

20歳~24歳世代がマイナスなのは、大学生が卒業後、鵠沼に残らずに地元に帰るなどが考えられます。

また、鵠沼地区は高齢者が多く、死亡等による人口減が大きく影響しているようです。

このように、藤沢市の13地区別人口動態では増減が表された場合でも、年代別の推移などを調べてみて初めてその地域がわかってくるものです。

■ 湘南エリアの人口増加


藤沢市の人口は、昨年に続き減少し、同じ湘南エリアの茅ケ崎市、平塚市の人口も減少しております。

茅ヶ崎市の2025年1月1日時点の推計人口は24万5,270人で、前年同期比で458人減少、

平塚市の2025年1月1日時点の推計人口は25万8,193人で、前年同期比で307人減少しております。

新型コロナ禍以降、湘南エリアでは相模湾を望む自然豊かな環境、手ごろな住宅価格、交通アクセスの良さ、商業施設の集積による利便性などが人気で他地域に比べて子育て世代の転入が加速していることが特徴でしたが、昨年は藤沢市、茅ヶ崎市、平塚市ともに減少しており、高齢者の死亡率により人口が減少している理由と考えられます。

■ まとめ


2025年1月1日時点での推定人口をもとにお伝えしました。

藤沢市、では人口が減少していますが、人口総数が他市と比べて多く、多少の人口の減少は問題ないはずです。

ただし、自治体の中でも人口が大幅に減少している地区。反対に増加している地区がありますのでどうして減少または増加してるのかを検討し、将来に向けて考えることは必要と思われます。


13地区の区域は以下の通りです。

片瀬地区

片瀬1~5丁目,片瀬海岸1~3丁目,片瀬山1~5丁目,片瀬目白山,江の島1~2丁目

鵠沼地区

南藤沢,鵠沼東,鵠沼海岸1~7丁目,鵠沼松が岡1~5丁目,鵠沼桜が岡1~4丁目,鵠沼藤が谷1~4丁目,本鵠沼1~5丁目,鵠沼花沢町,鵠沼橘1~2丁目,鵠沼石上1~3丁目,片瀬,鵠沼の一部

辻堂地区

辻堂1~6丁目,辻堂元町1~6丁目,辻堂太平台1~2丁目,辻堂東海岸1~4丁目,辻堂西海岸1~3丁目

村岡地区

弥勒寺,弥勒寺1~4丁目,宮前,小塚,高谷,渡内,渡内1~5丁目,柄沢,柄沢1~2丁目,村岡東1~4丁目,川名,川名1~2丁目,並木台1~2丁目

藤沢地区

朝日町,藤沢(南),藤沢1~5丁目,本町1~4丁目,鵠沼の一部,鵠沼神明1~5丁目,西富,西富1~2丁目,大鋸,大鋸1~3丁目,藤が岡1~3丁目

明治地区

辻堂神台1~2丁目,辻堂新町1~4丁目,羽鳥1~5丁目,城南1~5丁目

善行地区

藤沢(北),善行1~7丁目,本藤沢1~7丁目,善行団地,立石1~4丁目,花の木,みその台,善行坂1~2丁目,白旗1~4丁目,大庭の一部,稲荷,稲荷1丁目,亀井野の一部,西俣野の一部,石川の一部

湘南大庭地区

大庭の一部,石川の一部,遠藤の一部

六会地区

亀井野の一部,亀井野1~4丁目,今田の一部,円行の一部,円行1丁目の一部,石川の一部,石川1~4丁目,西俣野の一部,天神町1~3丁目,遠藤の一部

湘南台地区

今田の一部,円行の一部,円行1丁目の一部,円行2丁目,石川の一部,桐原町,湘南台1~7丁目,土棚

遠藤地区

石川5~6丁目,石川の一部,遠藤の一部

長後地区

長後,高倉,下土棚

御所見地区

用田,葛原,菖蒲沢,打戻,獺郷,宮原


■記事の投稿者 飯島興産有限会社 飯島 誠

私は、予想を裏切るご提案(いい意味でと、他者(他社)を圧倒するクオリティ(良質)を約束し、あなたにも私にもハッピー(幸せ)を約束し、サプライズ(驚き)パイオニア(先駆者)を目指しています。

1965年神奈川県藤沢市生まれ。亜細亜大学経営学部卒業。(野球部)
東急リバブル株式会社に入社し、不動産売買仲介業務を経て、その後父の経営する飯島興産有限会社にて賃貸管理から相続対策まで不動産に関する資産管理、売買仲介、賃貸管理を行う。
コラムでは不動産関連の法改正、売買、賃貸、資産管理について、実務経験をもとにわかりやすく発信しています。

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