全30回連載

【第3回】株やFXと何が違う?不動産経営だけが持つ「レバレッジ」の本質
こんにちは。不動産コンサルタントの飯島誠です。
前回は、アパート投資が「お小遣い帳」ではなく「損益計算書」で考えるべき立派なビジネスであること、そして見えない経費がたくさんある現実をお伝えしました。
今回は、他社の勉強会で必ず飛び交う、最も魅力的なキーワード「レバレッジ(てこの原理)」の正体を暴きます。
セミナー講師はよくこう言います。
「手元に300万円しかなくても、銀行から3,000万円借りれば、10倍の規模の投資ができます!これぞ不動産の醍醐味、レバレッジ効果です!」と。
高校生がこの話を聞いたら、「えっ、借金して投資するの?怖すぎる!」と気絶するでしょう。高校生の感覚の方が、実は正常です。
■ なぜ銀行は、株を買うためにはお金を貸してくれないのか?
あなたが「絶対に値上がりする株を見つけたので、3,000万円貸してください」と銀行に行っても、窓口で一瞬で断られます。
FXや暗号資産(仮想通貨)でも同じです。
なぜなら、それらは「投資(ギャンブル性の高い予測)」だからです。
しかし、アパート投資なら、銀行はサラリーマンのあなたに数千万円、時には億単位のお金を貸してくれます。なぜでしょうか?
それは、アパート投資が「投資」ではなく、何度も言うように「毎月、家賃という売上が入ってくる手堅いビジネス(事業)」だからです。
銀行は、あなたという社長が始める「賃貸ビジネス」の事業計画書(シミュレーション)を審査して、お金を貸しているのです。
■ レバレッジは「加速装置」であり「爆薬」である
「レバレッジ」とは日本語で「てこの原理」です。小さな力(自己資金)で、大きなもの(物件)を動かす仕組みのこと。
うまくいくとき(順風満帆な時):
自分の財布からは少ししかお金を出していないのに、数千万円の物件から出る利益が手に入ります。まさに「加速装置」です。
うまくいかないとき(空室だらけの時):
家賃収入がゼロになっても、銀行へのローン返済(元金+利息)は1円も減りません。自分の給料から補填することになります。
借金というレバレッジは、ビジネスを大成功させる「加速装置」にもなれば、一瞬であなたを破産させる「爆薬」にもなるのです。
他社の勉強会では、この「爆薬」としての恐怖をほとんど教えてくれません。
■ 「良いレバレッジ」と「悪いレバレッジ」を見分ける方法
では、高校数学の視点で、このレバレッジが安全かどうかを見分ける一番簡単な基準を教えます。
それは、「物件の利回り」が「ローンの金利」を大きく上回っているか、です。
例えば、
物件の実質利回りが 5%
銀行から借りるローンの金利が 2%
この場合、差額の「3%」があなたの味方になり、レバレッジは安全に働きます。
しかし、他社の勉強会で紹介されるような、利回りが低くて融資利息が高い物件(例えば、利回り4%で金利3.5%など)は、少しでも空室が出た瞬間にレバレッジが「逆回転」して、あなたを押しつぶしに来ます。
借金は魔法ではありません。ただの「強力な道具」です。
道具に振り回される「雇われ社長」になるか、道具を使いこなす「本物の社長」になるか。
他人のシミュレーションを見て「レバレッジ最高!」と叫ぶ前に、まずは「金利がいくらで、自分の手元に何%残るのか」を、ノートの端っこに引き算で書いてみてください。
次回の予告
次回は【第4回】業者のExcelを信じるな。なぜ自分で電卓を叩くべきなのかをお届けします。
他社のセミナーで渡される、10ページ以上ある綺麗なシミュレーションシート。あの数字がなぜ「ファンタジー」なのか、その裏側を暴きます。お楽しみに!
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■記事の投稿者 飯島興産有限会社 飯島 誠

私は、予想を裏切るご提案(いい意味で)と、他者(他社)を圧倒するクオリティ(良質)を約束し、あなたにも私にもハッピー(幸せ)を約束し、サプライズ(驚き)のパイオニア(先駆者)を目指しています。
1965年神奈川県藤沢市生まれ。亜細亜大学経営学部卒業。(野球部)
東急リバブル株式会社に入社し、不動産売買仲介業務を経て、その後父の経営する飯島興産有限会社にて賃貸管理から相続対策まで不動産に関する資産管理、売買仲介、賃貸管理を行う。
コラムでは不動産関連の法改正、売買、賃貸、資産管理について、実務経験をもとにわかりやすく発信しています。

●資産管理(相続・信託・後見制度)につきましては、こちらをご参照ください。
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